優勝・残留争いが佳境!高円宮杯プレミアEAST第20節ハイライト【2024】

FOOTBALL TRIBE2024年11月26日(火)18時0分
尚志高校(左)流通経済大学付属柏高校(右)写真:Getty Images

高円宮杯JFA U-18サッカープレミアリーグ2024のEAST(以下プレミアEAST)第20節が11月23日〜24日に各会場で行われ、激戦が繰り広げられた。第19節終了時点で首位を走る鹿島アントラーズユースはホームで4位の前橋育英高校と対戦し2-1で勝利を手にした。一方で首位の鹿島ユースと勝ち点・得失点差で並び総得点差で6ポイント下回る2位の横浜FCユースは、ホームで11位の市立船橋高校と対戦し0-1で敗戦している。直近7戦負けなしで好調の3位柏レイソルU-18はアウェイで10位の尚志高校と対戦。2-0と勝利を収め、無敗記録を8に伸ばした。これにより柏U-18と横浜FCユースが勝ち点で並ぶも、得失点差で6ポイント上回った柏が2位浮上で首位鹿島ユースを猛追している。


また、全12チームのうち下位2チームが自動降格となる残留争いも熾烈を極めている。9位のFC東京U-18はアウェイで12位大宮アルディージャU18と対戦し1-0で勝利。11位で7戦負けなしの市立船橋高校が2位横浜FCに勝利し、10位尚志高校が3位柏U-18に敗戦したのは前述の通り。これ受け、12位の大宮はプリンスリーグへの降格が決定。長らく沈んでいた市立船橋が遂に降格圏を脱出した一方で、残留圏ギリギリだった尚志は11位へと順位を下げた。ここでは、優勝・残留争いの最終局面を迎えているプレミアEAST第20節の各試合をハイライトと共に振り返る。


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流通経済大学付属柏高校 写真:Getty Images

流経大柏が優勝争いに望みを繋げる


昌平高校(0-3)流通経済大学付属柏高校


【得点者】



  • 18分:粕谷悠(流経大柏)

  • 21分:奈須琉世(流経大柏)

  • 64分:柚木創(流経大柏)


強風が吹き荒れるなか行われたこの試合では、流通経済大学付属柏高校が終始ペースを握る。前半18分、右サイドDF堀川由幹のフィードから抜け出したFW粕谷悠が先制点を奪う。その3分後にもMF柚木創のコーナーキックにキャプテンのDF奈須琉世が頭で合わせ追加点を挙げ2-0と前半を折り返す。後半に入っても流経大柏のペースは変わらず攻撃陣が牙をむく。64分、中央のスルーパスに抜け出したMF柚木の左足が3点目を奪って勝負あり。埼玉県予選で敗戦したショックの影響もあってか、昌平高校はこの日、歯車がかみ合わなかった。流経大柏は前節の横浜FCユース戦に続き2試合連続の完封勝利を遂げている。


前節からの順位変動:昌平高校(4位→5位)、流通経済大学付属柏高校(6位→6位)




川崎フロンターレ 写真:Getty Images

川崎U-18が連敗を3でストップ


青森山田高校(0-3)川崎フロンターレU-18


【得点者】



  • 30分:土屋櫂大(川崎U-18)

  • 44分:八田秀人(川崎U-18)

  • 57分:八田秀人(川崎U-18)


試合は開始から川崎フロンターレU-18が青森山田高校の陣地でプレーする時間が続く。川崎FW恩田裕太郎のポストプレーを起点に攻撃を展開。対する青森も左サイドから攻撃を組み立てるシーンが目立つも川崎DF陣が体を張った守備でこれを阻止。試合が動いたのは30分、右コーナーキックからこぼれ球を拾ったDF土屋櫂大が右足を振り抜くとボールはそのままゴールネットを揺らし、川崎が先制に成功した。これで勢いに乗った川崎はなおも44分、MF八田秀斗が競ったこぼれ球をMF児玉昌太郎が拾いシュートを放つ。GKに阻まれるも八田が押し込み川崎が追加点を奪った。後半57分にも八田が3点目を奪い、これで勝負あり。川崎は2試合ぶりの勝利で順位を7位に上げ、敗れた青森は3連敗となり順位を8位に下げた。


前節からの順位変動:青森山田高校(7位→8位)、川崎フロンターレU-18(8位→7位)




尚志高校 写真:Getty Images

柏が尚志を完封!


尚志高校(0-2)柏レイソルU-18


【得点者】



  • 32分:ワッド・モハメッド・サディキ(柏U-18)

  • 69分:加茂結斗(柏U-18)


試合は31分、柏レイソルU-18FW戸田晶人のラストパスを受けたFWワッド・モハメッド・サディキ(来季トップチーム昇格内定)が左足で流し込み柏が先制に成功。前半を1点リードで折り返す。後半に入っても柏の良さが目立つ。69分には先制点を決めたワッドのシュートを尚志高校GK野田馨が弾くも、こぼれ球を途中出場のFW加茂結斗が流し込み柏が追加点を奪って試合はこのまま終了。終始ボールの動かし方やセカンドボールの回収の良さが際立った柏が尚志を圧倒した。柏はこれで直近8戦負けなしで好調をキープ、優勝に望みを繋げている。一方で敗れた尚志は降格圏の11位に転落。次節にもプリンスリーグへの降格が決まる可能性が出ており、崖っぷちに立たされている。


前節からの順位変動:尚志高校(10位→11位)、柏レイソルU-18(3位→2位)


鹿島アントラーズ 写真:Getty Images

鹿島ユースが優勝へ一歩前進


鹿島アントラーズユース(2-1)前橋育英高校


【得点者】



  • 2分:中川天蒼(鹿島ユース)

  • 67分:久保遥夢(前橋育英)

  • 86分:吉田湊海(鹿島ユース)


試合はいきなり動いた。2分、ロングボールのこぼれ球に反応したMF中川天蒼が落ち着いて流し込み鹿島アントラーズユースが先制に成功。その後は前橋育英高校が怒涛の攻撃で鹿島ゴールを脅かす。67分、前橋育英は右コーナーキックからDF久保遥夢の豪快なヘディングがゴールネットに吸い込まれ同点に追いつく。その後も前橋が決定機を作り出すも鹿島ディフェンス陣の集中した守りに阻まれる。すると86分、鹿島の右サイドからのフリーキックにFW吉田湊海が頭で合わせ勝ち越しに成功。試合はこのまま終了となり、鹿島が優勝を手繰り寄せる勝ち点3を手にした。


前節からの順位変動:鹿島アントラーズユース(1位→1位)、前橋育英高校(5位→4位)




大宮アルディージャ 写真:Getty Images

大宮U18のプリンスリーグ降格が決定


大宮アルディージャU18(0-1)FC東京U-18


【得点者】



  • 77分:尾谷ディヴァインチネドゥ(FC東京U-18)


試合は前半から拮抗した展開が続きスコアレスのまま後半に突入。両者ともに積極的に攻撃を仕掛けるも互いにパスミスが目立ち決定機が演出できない。そんな中で迎えた77分。FC東京U-18FW山口太陽が相手DFの意表を突いたフライスルーパスをFW尾谷ディヴァインチネドゥへ供給。そのまま相手GKを交わしてゴールネットを揺らした。結局、これが決勝点となりFC東京が残留を大きく手繰り寄せる貴重な勝ち点3を獲得した。敗れた大宮アルディージャU18は最後までパスの精彩を欠き1点が遠く、これでプリンスリーグ降格が決まってしまった。


前節からの順位変動:大宮アルディージャU18(12位→12位)、FC東京U-18(9位→9位)




横浜FC 写真:Getty Images

市立船橋が完封で遂に降格圏脱出!


横浜FCユース(0-1)市立船橋高校


【得点者】



  • 29分:仲野真翔(市立船橋)


横浜FCユースがボールを握る時間帯が続いたこの試合、一瞬の隙を逃さなかったのは市立船橋高校だった。29分、MF峯野倖のフライスルーパスを受けたFW仲野真翔がゴールネットを揺らし、市立船橋が劣勢の中で先制に成功する。1点ビハインドとなり横浜FCも果敢にゴールに迫ったが、決定機を作ることが出来ずに敗戦。攻撃に課題が残る一戦となってしまった。3位となった横浜は首位鹿島ユースと勝ち点3ポイント差に。一方の市立船橋は、これで4連勝。前半は大型連敗を喫し最下位に低迷していた伝統校が後半で目を覚まし、第20節で遂に降格圏を脱出した。


前節からの順位変動:横浜FCユース(2位→3位)、市立船橋高校(11位→10位)




第20節終了時の順位



  • 1位:鹿島アントラーズユース(茨城県)勝ち点38、得失点差+8(総得点37)

  • 2位:柏レイソルU-18(千葉県)勝ち点35、得失点差+12(総得点40)

  • 3位:横浜FCユース(神奈川県)勝ち点35、得失点差+6(総得点29)

  • 4位:前橋育英高校(群馬県)勝ち点32、得失点差+5(総得点33)

  • 5位:昌平高校(埼玉県)勝ち点32、得失点差+4(総得点31)

  • 6位:流通経済大学付属柏高校(千葉県)勝ち点32、得失点差+3(総得点32)

  • 7位:川崎フロンターレU-18(神奈川県)勝ち点29、得失点差+6(総得点32)

  • 8位:青森山田高校(青森県)勝ち点28、得失点差+2(総得点20)

  • 9位:FC東京U-18(東京都)勝ち点23、得失点差-1(総得点-1)

  • 10位:市立船橋高校(千葉県)勝ち点23、得失点差-13(総得点19)

  • 11位:尚志高校(福島県)勝ち点20、得失点差-6(総得点19)

  • 12位:大宮アルディージャU18(埼玉県)勝ち点11、得失点差-20(総得点17)

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