「100円ショップ」の商品でも対応可能!すぐに始められる「防災対策」とは?専門家が解説
TOKYO FM+2024年3月9日(土)11時0分
手島千尋アナウンサーがパーソナリティを務めるTOKYO FMのラジオ番組「防災 FRONT LINE」(毎週土曜 8:25〜8:30)。今回の放送では、「プチプラ防災術」について取り上げました。
今回お話を伺ったのは、東日本大震災や熊本地震をはじめとする国内外36の被災地で医療支援・救助活動をおこなってきた国際災害レスキューナースの辻直美(つじ・なおみ)さんです。
大きな家具の転倒を防ぐための対策として、辻さんは転倒防止器具を設置するのではなく、100円ショップに売っているような「プチプラグッズ」を揃えるだけで十分に効果があると話します。
その具体的なポイントについて、「我が家では、『耐震板』という家具に差し込む樹脂が100円ショップに売っているので、これをすべての家具に差し込んでいます。食器棚や本棚、テレビボードなどのすべての棚に対しては滑り止めシートを敷きまくっています。また、基本的に100円ショップで売っている整理箱にいろいろな物を収納していて、その箱の裏にも滑り止めシートを貼っています。これによって、例えば(地震で)揺れたとしても、倒れたり落ちたりしてこないですし、食器も箱に入れていますから、割れても(破片が)飛び散りません」と解説します。
家具の転倒防止板、滑り止めシート、振動吸収マットなど、100円ショップにも防災グッズが豊富に取り揃えられています。もちろん、お金をかけるべきところにはかけるべきですが、100円ショップのグッズでも十分にまかなえる場合もありますので、うまく併用していきましょう。
減災のために家のなかの防災対策は必須ですが、辻さんは「いきなり家のなかの防災対策をすべておこなうことは無理なので、まずは自分が一番長くいる場所(から始めましょう)。地震が起こると、物は“落ちる”“耐える”“移動する”“飛ぶ”といった動きをしますので、この4つを防ぐために防災をおこないます。おそらくリビングにいることが多いと思いますが、リビングでのスーパー安全地帯とスーパー危険地帯(がそれぞれどこか)を見極めて、安全と思うところをより安全にするために突っ張り棒をしたり、耐震板を入れたりして、より安全を高めていきましょう」と話します。
あるデータでは「家のなかで一番長く過ごす場所」として一番多かったのが、63%のリビングで、続いて寝室、ワークスペース、ダイニングという結果が出ています。防災対策の一歩として、まずは“どの部屋を安全にすべきか”ということを考えてみましょう。
最後に辻さんは、「防災は“災害をゼロにするため”ではなく、減災して早く日常に戻るためにおこなう行動です。そのために(意識すること)は、片づけやすいこと。そもそも物が落ちてこない、倒れてこないようにしておくと(被災しても)片づけやすくなりますし、ライフラインが切れていても日常生活に戻しやすくなるので、そのために防災をおこなうのです。しかし“お金をかけて全部やればいい”と思って、そこを目指してしまうと(防災に対する)ハードルが逆に高くなってしまいます」と言及していました。
*
辻さんの著書「レスキューナースが教えるプチプラ防災」(扶桑社)では、100円ショップで買える物や家にある物を取り入れた災害に強い家づくりの方法や、非常用持ち出し袋のアレンジ法などについても解説しています。ぜひ手に取って参考にしてみてください。
<番組概要>
番組名:防災 FRONT LINE
放送日時:毎週土曜 8:25〜8:30
パーソナリティ:手島千尋
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/bousai/
今回お話を伺ったのは、東日本大震災や熊本地震をはじめとする国内外36の被災地で医療支援・救助活動をおこなってきた国際災害レスキューナースの辻直美(つじ・なおみ)さんです。
大きな家具の転倒を防ぐための対策として、辻さんは転倒防止器具を設置するのではなく、100円ショップに売っているような「プチプラグッズ」を揃えるだけで十分に効果があると話します。
その具体的なポイントについて、「我が家では、『耐震板』という家具に差し込む樹脂が100円ショップに売っているので、これをすべての家具に差し込んでいます。食器棚や本棚、テレビボードなどのすべての棚に対しては滑り止めシートを敷きまくっています。また、基本的に100円ショップで売っている整理箱にいろいろな物を収納していて、その箱の裏にも滑り止めシートを貼っています。これによって、例えば(地震で)揺れたとしても、倒れたり落ちたりしてこないですし、食器も箱に入れていますから、割れても(破片が)飛び散りません」と解説します。
家具の転倒防止板、滑り止めシート、振動吸収マットなど、100円ショップにも防災グッズが豊富に取り揃えられています。もちろん、お金をかけるべきところにはかけるべきですが、100円ショップのグッズでも十分にまかなえる場合もありますので、うまく併用していきましょう。
減災のために家のなかの防災対策は必須ですが、辻さんは「いきなり家のなかの防災対策をすべておこなうことは無理なので、まずは自分が一番長くいる場所(から始めましょう)。地震が起こると、物は“落ちる”“耐える”“移動する”“飛ぶ”といった動きをしますので、この4つを防ぐために防災をおこないます。おそらくリビングにいることが多いと思いますが、リビングでのスーパー安全地帯とスーパー危険地帯(がそれぞれどこか)を見極めて、安全と思うところをより安全にするために突っ張り棒をしたり、耐震板を入れたりして、より安全を高めていきましょう」と話します。
あるデータでは「家のなかで一番長く過ごす場所」として一番多かったのが、63%のリビングで、続いて寝室、ワークスペース、ダイニングという結果が出ています。防災対策の一歩として、まずは“どの部屋を安全にすべきか”ということを考えてみましょう。
最後に辻さんは、「防災は“災害をゼロにするため”ではなく、減災して早く日常に戻るためにおこなう行動です。そのために(意識すること)は、片づけやすいこと。そもそも物が落ちてこない、倒れてこないようにしておくと(被災しても)片づけやすくなりますし、ライフラインが切れていても日常生活に戻しやすくなるので、そのために防災をおこなうのです。しかし“お金をかけて全部やればいい”と思って、そこを目指してしまうと(防災に対する)ハードルが逆に高くなってしまいます」と言及していました。
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辻さんの著書「レスキューナースが教えるプチプラ防災」(扶桑社)では、100円ショップで買える物や家にある物を取り入れた災害に強い家づくりの方法や、非常用持ち出し袋のアレンジ法などについても解説しています。ぜひ手に取って参考にしてみてください。
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番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/bousai/
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