タイで「砂糖中毒のゾウ」が大暴れ! サトウキビ農家が悲鳴
甘いものがやめられない砂糖依存症と呼ばれる中毒症状があるが、これは人間に限らないようだ。
タイ北東部のローイ県で、砂糖依存症のゾウの群れがサトウキビ畑を荒らしまわるという珍事件が発生している。
地元メディア「The Thaiger」によると、およそ50頭のゾウが近くの野生動物保護区を出て約80万円相当のサトウキビを食べてしまったという。
農民らが撤退させようと試みたものの、ゾウたちは砂糖の虜になってしまい、野生動物保護区に戻る気配はないそう。
同地区の郡長は、「被害を受けた村人については、象が食べ物(特にバナナやサトウキビ)の味に夢中になっていることを理解しようと努めています。通常、ゾウがこのような落葉樹の森林には生息しません。野生のゾウがこの森に住み着くようになったのは、史上初のことです」と驚きを露わにしている。
ゾウたちは毎日午後4時から6時の間、餌を探しにサトウキビ畑にやって来て、広範囲を歩きながら破壊しているという。
ゾウと農民の共存を図らなければ、この地域の農業は壊滅的な打撃を受けることになるだろう。
実は動物も大量の砂糖を摂取し続けることで、依存症になることが実験でわかっている。
ドラッグや麻薬に対する依存性は一般に、薬物摂取の増大(より多く欲しくなる)、摂取停止からの離脱症状(無いとイライラする)、薬物への渇望と摂取回帰(欲しくてたまらない)の三つの段階を通るのですが、砂糖を与えたラットも同じような行動をとりました。実験では、ラットに餌を与えずに砂糖水を与え続けたところどんどん摂る量が増えていった(摂取の増大)。そして、砂糖水の供給を止めると、ラットは歯ぎしりや震えといった、薬物中毒者と同様の禁断症状を発症し、砂糖水の出るレバーを何度も押すようになりました。“Sugar addiction” Leah Ariniello, Brain Briefings, October 2003(明治薬科大学セルフメディケーション学研究室より)
2019年には同じくタイでサトウキビを積んだトラックがゾウに襲撃されるという事件も起こっている。
砂糖依存症になってしまったゾウたちを立ち退かせるのは容易なことではないと思われるが、果たして当局はどう動くのだろうか。今後の推移を見守りたい。
参考:「Daily Star」「明治薬科大学セルフメディケーション学研究室」ほか
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