コメ供給増やせば値下がり、石破首相が農家への補償に前向きな考え…「肯定される部分ある」
2025年5月19日(月)19時11分 読売新聞
参院予算委員会で答弁する石破首相(19日午前、国会で)=川口正峰撮影
石破首相(自民党総裁)は19日の参院予算委員会で、コメの価格高騰問題を巡り、「いかに供給を増やすかが、この問題の根底にある」との認識を示した。「生産を増やすと価格が下がる。コストを抑えたところに、補償を行うことは肯定される部分があるのではないか」とも語り、生産性を向上させるなどした農家への補償を認める考えを表明した。
年金改革関連法案に関しては、「国会で色々な議論を賜りながら政府としても傾聴していきたい」と述べた。法案から削除された国民年金(基礎年金)の底上げ策などについて、議論を呼びかけたものだ。
厚生年金の積立金を活用した基礎年金の底上げ策は自民党内で反発が強く、削除した経緯があり、立憲民主党などは復活を求めている。首相は「議論が両方に分かれるものについては、国会において熟議を賜りたい」と強調した。
一方、減税を求める野党に対し、首相は「税収は増えているが、社会保障費も増えていくわけで、全て総合的に勘案していかなければならない」と指摘した。減税に伴う財源不足を赤字国債の発行で補う考え方については、「賛同致しかねる」と否定した。