オクラの下処理とゆで方は? 好みに仕上げるコツと活用レシピ
オクラは、調理次第でシャキシャキ食感も、トロリとした食感も楽しめる人気食材。胃腸によいネバネバ成分やビタミンなども豊富なので、積極的に摂りたい緑黄色野菜です。下ごしらえや調理方法で味わいも変化するので、基本の下処理方法とゆで方をしっかり押さえておきましょう!
こんにちは♪ キャラ弁・フラワーケーキ講師のよんぴよままです。
オクラは独特の食感とビジュアルのよさが魅力の野菜です。下処理や加熱の仕方、切り方によっても風味や味わいが変わってくるので、メニューに合わせて、適した下ごしらえと調理をしなくてはいけません。
普段なんとなくやっている方法が合っているかどうか、いまさら聞けない……と思っている方は、ぜひ再確認してみてくださいね!
オクラの特徴
今は通年販売されいて、どの季節でも手に入るオクラですが、旬は夏。我が家の子ども達は、小学生のときに一度は授業で植えて育てたことがあり、家庭菜園でも人気の夏野菜ですよね。原産地はアフリカの北東部なので、暑い環境を好む植物です。
スーパーで売られている姿しか見たことがないと、実際に実がついている姿は想像つかないかもしれません。
野菜の中でもオクラの実のつき方は独特! トマトやキュウリのように実がぶら下がっているのではなく、上に向いて立っているような姿で実が育ちます。アオイ科らしい形の淡く黄色い花もキレイです。
スーパーで売られているものは五角形の細長い形状ものが多いですが、もっと多角のものや丸いものも品種としてあります。
こまかな産毛がついていることが多く、中には触ると刺さって痛いこともあるので注意。
オクラならではの独特の食感も大きな特徴です。加熱時間が短ければシャキシャキっとした食感、長ければ柔らかくネバネバした食感になります。
このネバネバ成分は胃腸の働きを助け、ほかにもビタミンやミネラルなど体の調子をサポートする成分も豊富。疲労回復にぴったりの緑黄色野菜なんです。
五角形のオクラを輪切りにすれば断面は可愛い星型に。ちょっと飾るだけで存在感があり、デコ食材としては優秀。鮮やかな緑色もキレイで映えます。
斜めに切ればまた違う表情となり、しゅっとスタイリッシュな印象に。先の細くなった部分も活用すれば、さまざまな見せ方ができます。
オクラの下ごしらえ
オクラは短時間で火が通って手軽に使える食材ですが、ひと手間を加えることで、口当たりや色合いなどが変わってきます。どの手間を加えるとどう変わるのかを知っておくことで、用途に合わせた仕上がりにすることができます。
ヘタを切り落とすまずは洗った後に、固いヘタ部分を切り落とします。オクラのヘタは食べられるので、先の変色している部分だけ落とす程度でOKです。
ガクをむくヘタと実の境目にガクがありますが、ここは固いのでかつらむきをするような感じでぐるっと1周むいてあげましょう。
筋張っているようなら厚めにむいたり、ヘタをぎりぎりまで落としても大丈夫。その場合は、実の中に水が入らないよう、穴が開く手前までにしておきます。
板ずり塩を振ってまな板の上で押しつけるように転がし、表面の産毛を取ります。これで食べるときに産毛が引っかかったり、ざらついたりせず、口当たりがよくなります。緑色の発色もUP。
これで下ごしらえ完了です!
時間がなかったり、産毛がほとんどないときには、ヘタを落とすだけでもOK。炒め物など、下ゆでしないで使う場合は、下ごしらえが済んだら用途に合わせてカットして調理します。
オクラのゆで方
鍋で加熱する方法
板ずりしたオクラは、塩がついたまま熱湯に入れて1〜2分程度ゆでます。中に空洞があってぷかぷか浮いてしまうため、ゆでるときはときどき菜箸で転がしてムラなく火が通るようにしましょう。
ゆで上がったらすぐに冷水に浸けて色止め。水っぽくならないようにつける時間は短時間にし、素早く冷まします。
余熱でも火が通っていくので、もし浸けずに冷ます場合はゆで時間を調整し、ザルにあげてうちわであおいだりして早く熱をとるようにするとイイですよ。
メニューによっては省いても大丈夫ですが、シャキッとした食感にしたいとき、水っぽくしたくないときには水分はしっかり切って、できればキッチンペーパーで拭き取ると◎
あとはメニューに合わせて切って使ってください。
電子レンジで加熱する方法
オクラは電子レンジでの加熱も可能!
下ごしらえしたオクラを耐熱皿に並べ、ふんわりラップをかけて600Wの電子レンジで40秒〜1分程度加熱するだけ。加熱時間は短くて済みます。
そのまま冷ますか、冷水に浸けるかはお好みで。お湯でゆでない分、水っぽくなりません。
難点は、電子レンジで加熱すると、ときどき爆発してしまうこと。
予防策として、加熱前に爪楊枝で数ヶ所刺し、穴を開けておく方法があります。加熱後冷水に浸けると、この穴から水が入って水っぽくなってしまうので、この方法をする場合には冷水に浸けないほうがいいかも。
好みに仕上げるコツ
オクラは大きさや産毛の多さ、形にも個体差があります。特に直売所で購入したものや家庭菜園で収穫したものは、立派に育って大きかったり、固かったり、筋張っていることも。オクラの様子を見て、下ごしらえや加熱時間を調整し、用途や好みに合わせてあげてください。
大きく育ったオクラは種も大きく、渋みが強い場合もあるので、気になるときは種を取り除くと食べやすくなります。
オクラの保存方法
オクラって意外とすぐに黒く変色したり、柔らかくなってしまい、ダメにしたことはありませんか?
オクラは乾燥と低温が苦手なので、保存するときには、そこをカバーしてあげると持ちがよくなります。
冷蔵庫は乾燥して冷えているので、オクラが好む環境ではありません。とはいえ、室温に置いておくと早くダメにしてしまいます。
そこで、冷蔵庫の寒く乾燥した冷気が直接当たらないよう、オクラをキッチンペーパーで包んで、ポリ袋に入れてから冷蔵庫の野菜室に保管するようにしてみてください。
それでも足がはやい食材なので、3〜5日程度で使い切るようにしましょう。冷凍保存すれば、もっと保存期間は長くなります。
オクラを使ったおかずレシピ
オクラとにんじんの彩り肉巻き
オクラの色と形をさらに映えさせるよう、にんじんも一緒に入れて肉巻きにしました。
材料(4本分)・オクラ…4本・豚薄切り肉……4枚(幅が狭ければ8枚)・にんじん……5cm程度・大葉……4枚・薄力粉……大さじ2・砂糖……小さじ2・しょう油……小さじ2・塩こしょう……適量
作り方① にんじんを細長く切ってゆで、オクラはヘタを切り落としてゆでる。大葉は半分に切る。② 薄切り肉を広げて塩こしょうを振り、大葉、にんじん、オクラを上に乗せる。③ オクラを包むように巻いていく。④ 薄力粉を薄くはたく。⑤ フライパンで全面を焼く。⑥ 火が通ったら砂糖としょう油を加えて味つけ。
※豚肉はしっかり火を通したいので、水を加えて蒸し焼きにしても。※オクラやにんじんは下ゆでしないで使うこともできます。仕上がりは固めになり、噛み応えがある仕上がりに。※仕上げにしょうが汁を加えてしょうが焼き風にしたり、焼き肉のタレやポン酢で味つけしてもOK。
オクラだけを薄切り肉で巻いたり、ちくわの穴にオクラを入れて肉巻きにして食べごたえを加えたり……。
フライパンで焼くのではなく、電子レンジで蒸して仕上げればさっぱりした仕上がりにしたり、香味ダレをかけてパンチのある一品にすることもできます。
肉巻き以外にも、ハムやベーコンで巻いて焼いたり、油揚げや餃子の皮で巻いても◎。ほかの野菜やチーズと一緒に入れてもおいしいです。
断面がキレイなので、お弁当おかずや、彩りおかずとしてオススメ。
オクラとゆで鶏のおかかポン酢和え
食欲のないときでもモリモリ食べられるメニューです。オクラのとろみがタレによく絡むので味が馴染みます。
材料(4人分)・オクラ……8本・鶏むね肉……2枚・もやし……200g・大葉……8枚・ねぎ(青い部分)……10cm・しょうが……薄切り1枚・かつお節……5g・ごま……大さじ1・ごま油……大さじ1・ポン酢……大さじ3・レモン汁……小さじ1〜2・塩こしょう……適量
作り方① 鍋に鶏むね肉を入れ、しっかりかぶるくらいの水(分量外)、ねぎ、しょうがを加えて、落し蓋をして加熱する。② 沸騰したら弱火にして12〜15分ゆでて、そのまま冷ます。③ 冷めてから鶏肉を食べやすいように手で割く。④ オクラともやしをゆで、オクラは斜め切りにする。大葉は千切りにする。⑤ 材料を全部混ぜ合わせる。
※鶏肉は水からゆで、火を止めてから、ゆで汁に浸けたまま余熱でじっくり中まで火を通しながら冷ますことで、しっとり仕上がります。
シャキシャキもとろ〜りも両方味わえます!
加える野菜はもやしだけではなく、しめじやきゅうり、トマトなんかもオススメ。長芋やモロヘイヤなどのネバネバ仲間と一緒に和えれば、全体にとろとろにパワーアップ!
オクラの天ぷら
オクラを丸ごと揚げた天ぷらは、サクサクでとろ〜りとした食感でおいしいですよね。天ぷらにするときには、下ごしらえだけして、下ゆでせずにそのまま揚げれば大丈夫! 爆発しないようにひと手間を加えます。
材料・オクラ……5〜10本・てんぷら粉……大さじ3・水……大さじ2・揚げ油……適量
※天つゆや大根おろしなどはお好みで用意してください。
作り方① ヘタを切り落とし、ガクをむいて板ずりする。 ② 数ヶ所ずつ切り込みを入れる。③ てんぷら粉と水を混ぜてオクラに衣をつける。④ 揚げ油で揚げる。
※オクラに切り込みを入れることで爆発を予防します。
揚げたてのおいしさをぜひ堪能してくださいね♪
まとめ
オクラは疲労回復にぴったりの成分が豊富な緑黄色野菜。独特の食感と鮮やかな緑色が特徴です。
時間がないときにはヘタを落とすだけでも大丈夫ですが、筋張った部分を切り、産毛を板ずりで落とせば、口当たりもぐっとよくなります。加熱時間や切り方でも味わいが変わるので、用途やメニュー、好みに合わせて調整してみてくださいね♪
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