これはワクワク不可避...! 和歌山に「冒険」に連れて出してくれそうな標識が存在した
「ワクワクが押し寄せてきますね」
「勇者用かな?」
「ドラゴンボールありそう!」
これらは2022年5月3日にツイッターユーザーのたばね(@_tabane)さんが投稿した、和歌山県内にある案内標識の写真に寄せられた反応だ。
案内標識といえば、例えば「熊谷」「行田」「羽生」といった具合で目的地の方面や方向を示す地名が書かれている。でも、ドラゴンボールを想起させるような、ワクワクしてしまう地名なんて和歌山にあったっけ......?
たばねさんが投稿した写真に映っていたのは、「アドベンチャー」とだけ書かれた標識だ。これは確かにワクワク感が高まるし、「そうさ〜今こそ」と歌いたくなってしまう。
矢印が指し示すのは白浜町にある県内屈指の動物園「アドベンチャーワールド」がある方向。ワールドを省いたせいで、魔訶不思議な標識になってしまったのだ。
10日、Jタウンネット記者がたばねさんに取材を行ったところ、撮影したのは1年半前。同じ白浜町にある「とれとれ市場」からアドベンチャーワールドに向かう道中のバスから見つけたものだが、詳しい場所は覚えていないという。
せっかくなら、どこにあるのか知りたい。筆者はたばねさんからヒントをもとに標識を探してみた。
いろんなところにあるじゃないか!
とれとれ市場からアドベンチャーワールドのルートをGoogleマップでたどってみたものの、1時間近く格闘しても中々標識が見つからない。
そこで少しルートを外れて白浜町内の県道33号線を探してみると......。
「空港北」交差点付近にあった! しかもダブルで設置されているではないか。さらに、県道33号線をアドベンチャーワールド方向へ進むと、「原の池」交差点にもアドベンチャーの標識があった。
たばねさんが撮影したものと同じ標識は発見できなかったが、アドベンチャーと書かれた標識は複数存在していることが分かった。一体、なぜ? 記者は10日、県道の管理維持などを行う和歌山県の西牟婁(にしむろ)振興局建設部の職員に話を聞くことにした。
「文字数が......」
取材に応じた担当者によると、標識が設置されてからかなりの年数が経ってしまっているため、今となってはなぜ「アドベンチャー」とだけ書かれた看板が存在しているのかわからない。
その一方で、こんな話を聞かせてくれた。
「あくまで推測ですが、設置された当時は地元や役場などとの協議の上でアドベンチャーとの表記になったのだと思われます。
もしかしたら、文字数の関係もあってアドベンチャーとしたのかもしれません」
ちなみに、県道33号線・原の池交差点近くには「アドベンチャーワールド経由 白浜駅」と書かれた案内標識があった。
これを見る限り、「ワールド」まで入れてしまうと文字数が多すぎて、運転しながらであると視認性が悪そう。
もしかしたら、運転手への思いやりが「アドベンチャー」というワクワクせずにはいられない標識を生んだのかもしれない。
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