「上九一色村」を覚えてますか
オウム真理教の教祖であった松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚ら7人が死刑に処された。オウムが拠点とした施設は、サンスクリット語で「真理」を意味する「サティアン」と呼ばれ、松本死刑囚が身柄を確保された「第6サティアン」などを有していたのが、山梨県西八代郡の上九一色村(かみくいしきむら)だった。
そんな上九一色村は今——というと、すでに存在しない。2006年3月に村の南北が分割され、それぞれ甲府市と富士河口湖町に合併するという、何とも珍しい経緯を辿ったのだ。
村内で南と北でそれぞれ行政・生活圏域が異なっていた
上九一色村はもともと、1889年7月1日に村制が施行。「渓谷と湖と高原の里」を謳い、のどかな自然とともに共生してきたものの、いわゆる「平成の大合併」の流れの中で、住民福祉の向上や地域の発展を目的とした合併の計画が浮上。2005年に甲府市・中道町・上九一色村合併協議会と富士河口湖町・上九一色村合併協議会が発足。両協議会で合併に関する話し合いが進んできた。
上九一色村の村長であった小林實氏は、2005年2月に発行された「甲府市・中道町・芦川村・上九一色村合併協議会だより」において、
「行政圏域と生活圏域が南北でまったく違うという特殊性を有した村であるため、分村同時合併を目指すこととなり、1つの村を2つに分け、2つの新しい『まちづくり』を目指す」
と、生活や行政の面で、上九一色村の南部の住民は富士河口湖町との結びつきが強く、村北部の住民は甲府市との結びつきが強かったとし、村を分けて合併する判断をした理由について触れている。
その後、合併後の旧村域での整備計画や合併の期日、議員定数、補助金や助成金の扱いなどといったことから、町名・字名の取り扱いや市営バスの運行などといった住民に密接にかかわる点まで詳細に検討が加えられた。
そして、2005年7月28日に総務省から「山梨県東八代郡中道町及び西八代郡上九一色村を廃し、中道町並びに上九一色村大字梯及び古関の区域を甲府市に、上九一色村大字精進、本栖及び富士ヶ嶺の区域を南都留郡富士河口湖町にそれぞれ編入(上九一色村は分村)」する旨が発表となった。
翌29日にはその旨が官報に告示され、06年3月1日に正式に合併、上九一色村の名前は地図上から姿を消すこととなったのである。
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