「歩くことができるかどうか」の大ケガから11カ月…バレンシアCBディアカビが330日ぶりに復帰!
2025年1月27日(月)17時51分 サッカーキング
FWフェランに迎えられるCBディアカビ [写真]=Getty Images
26日、カルロス・コルベラン監督の下で降格圏脱出を目指すバレンシアは、バルセロナに1−7と屈辱的な大敗を喫した。70年ぶりとなるリーグ戦7失点で、無敗記録は『2』でストップと巻き返しの勢いを削がれることに。そんなモンジュイックでの一夜は惨劇とも呼べるものとなった中、バレンシアにも一筋の光が差している。背番号『4』の復帰。81分に右SBディミトリ・フルキエに代わり、CBムクタル・ディアカビが大ケガから戻ってきたのだ。
昨年3月に行われたレアル・マドリード戦にて、相手選手との偶発的な接触により重傷を負ったディアカビ。ピッチ上の選手たちが思わず顔を背けてしまうほど右膝の脱臼は悽愴な状態で、「サッカー選手の膝のケガとしては最も深刻なもの」や「まず目指すべきは、歩くことができるかどうか」とメディアに語った医者たちもいた他、最低でも復帰までには年単位が見込まれることが伝えられていた。
それでも、「戦いは長くなるけど、その準備はできている。できるだけ早く、そしてさらに強くなってピッチに戻れるようにベストを尽くすよ」と自身の公式Xに綴ったディアカビは、フランス・リヨンで手術を受けた後、11カ月間にも及ぶ過酷なリハビリに励んできた。スペイン紙『マルカ』によると、同選手は“1年以内の復帰”を目標に掲げ、休日やバカンスを返上でリハビリのプログラムに従ってきたという。その甲斐もあって、昨年12月から段階的にチームトレーニングにも参加。そして1月26日、大ケガから330日。当初の想定を約1カ月も前倒しする、11カ月での復帰を成し遂げた。
試合後、バレンシアを率いるコルベラン監督は「もちろん今夜、長期離脱していたディアカビの復帰以外にポジティブなニュースはない。チームにとって非常に重要で、彼が得たこの試合での出場時間と、近い未来に得る出場時間は、彼が完全復活を遂げ、活躍するためのものだ」と語った。
また、バルセロナに所属するFWフェラン・トーレスが、かつてのチームメイトであるディアカビをハイタッチで迎え入れるシーンも話題に。元同僚の復帰を喜んだフェランは、「彼とはロッカールームを共有した仲だけに、(復帰の瞬間は)鳥肌が立ったよ。きっと、彼にとってとても大変な時期だったに違いない。誇らしく思うよ。彼が再びピッチで楽しんでいる姿を見れることは素晴らしいこと。だから、入ってくるまで待っていたんだ」と胸中を明かしている。
昨冬に退団したCBガブリエウ・パウリスタに代わって、新たなディフェンスリーダーとして期待を寄せられていた矢先の長期離脱となったディアカビ。帰ってきた“4番”にかかる重圧は相当なものだが、低迷する“名門”バレンシアを救えるのだろうか。