水素燃料電池車開発を推進するACO、GreenGTとともに新チーム『H24レーシング』を設立

2019年2月5日(火)11時12分 AUTOSPORT web

 ACOフランス西部自動車クラブは2月4日、耐久レースにおける水素燃料電池の開発戦略の一環として、GreenGTと共同で新たなレーシングチームを設立したと発表した。


 ル・マン24時間やWEC世界耐久選手権をはじめとする、各地のル・マン・シリーズを統括するACOは2018年9月、2024年のル・マンに水素燃料電池車クラスを新設する“ミッションH24”と呼ばれる次世代パワートレイン戦略を提唱。


 それと同時に燃料電池プロトタイプカーの試作機『GreenGT LMPH2G』をお披露目すると、スパ・フランコルシャンでデモンストレーション走行を完了させている。


 そのACOは、かつて燃料電池車でル・マン参戦を計画し、後に史上初めて水素燃料電池のみで走るレーシングカーによるサルト・サーキットのフルラップを成し遂げたGreenGTと手を組み、新チーム『H24レーシング』を立ち上げることとなった。


 今回の発表では同チームが今後どのような動きをみせていくのは明示されなかったが、声明では「世界最高レベルの耐久レースにおいて、エキサイティングでまったく新しいクラスのクルマを紹介するための作業は、すでにACO内で進行中である」とされている。


「新たなチームは興奮と情熱、期待、そして約束が込められている。H24レーシングの登場を発表した今、充実した気持ちを認めなくてはならない」と語るのはACOのピエール・フィヨン会長だ。


「我々はこのチームでプロジェクトを現実のものにしていく。GreenGTが持つ燃料電池技術の研究、開発、およびレーシングカーへの実装における成果は、これまでにないものだ」


「H24レーシングは、ACOとGreenGTの下で彼らの技術力を実証し、他のパワートレイン車(ガソリンエンジン車)と一緒にトラックを競うことが可能になるだろう」


 また、H24レーシングのゼネラルマネージャを務めるジャン-ミシェル・ブレッシュはチームの展望について次のように述べた。


「2024年のル・マンはわずか5シーズン先だ。その5シーズンの間に、我々はミドルディスタンスからロングディスタンスのレースを見据え、『LMPH2G』と電気・水素技術を進化させていくつもりだ」


「GreenGTの高出力電気水素エネルギーモジュールを搭載したマシンは、開発の第2段階に入っている」


「今後はパフォーマンスとスピード、そして耐久性を追求していく。2019年後半に始まる第3段階は、LMPH2GがH24レーシングの看板の下で最初に迎える開発段階になる」


「我々はクルマの世界に未来を描くんだ」

ACOとGreenGTが共同で立ち上げたH24レーシングのロゴ
GreenGT LMPH2Gの透過図


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