ジャンプ男子で同点Vの日大山形・布施、風つかむ技術磨き、97mの会心ジャンプ
2025年2月9日(日)8時6分 読売新聞
優勝した布施飛雄真選手の飛躍(8日、北海道名寄市で)=古厩正樹撮影
全国高校総体(インターハイ=全国高体連など主催、読売新聞社共催)の第74回全国高校スキー大会は8日、北海道で、アルペン女子大回転とジャンプ男子、クロスカントリー(距離)男子10キロフリー、女子5キロフリーが行われた。ジャンプ男子で日大山形の布施飛雄真選手(2年)が下川商(北海道)の西田蓮太郎選手(3年)と同点で優勝を果たした。
強敵と同点にじむ悔しさ 布施飛雄真選手(日大山形2年)
着地の直後、雄たけびを2回上げた。「良いジャンプができて、思いがはじけた」。97メートルを飛んで飛距離でトップに立ち、飛型で高得点を記録した北海道の西田蓮太郎選手(下川商3年)と同点でインターハイ初優勝を飾った。
昨年のインターハイは5位。夏にワールドカップ出場経験のある内藤智文選手の下で指導を受け、飛び出す際の前傾姿勢で風をつかむ技術を磨いた。ウェートトレーニングで体幹や脚力も鍛えた。それらが結実し、優勝できたのは「素直にうれしい」と喜ぶ。
一方で、同点での1位には複雑な思いもある。西田選手は数年来のライバルで、「安定感のある強さで、手も足も出ない相手だと思っていた」。強敵と並んでの1位だが、「勝ち切りたかった」と悔しがった。
夢は世界のトップで活躍できる選手になること。13日に秋田県で開幕する国民スポーツ大会など、今季の大会はまだ続く。夢に向けて「良いジャンプをたくさんしたい」と力を込めた。(鈴木茉衣)