元阪神スアレスが人気銘柄に!? パドレスが3年契約を残す守護神の電撃放出を画策する理由「成績が後退する前の賢明な選択」

2025年2月10日(月)16時0分 ココカラネクスト

パドレスリリーフ陣の柱として活躍しているスアレスだが、ここにきて放出という向きが強まっている。(C)Getty Images

 日本球界でもお馴染みの怪腕クローザーの去就がにわかに騒がしい。パドレスに所属する元阪神助っ人のロベルト・スアレスだ。

 いまや米球界も垂涎のタレントとなっている。現在33歳のスアレスは、2015年に鳴り物入りで入団したソフトバンクを経て、2020年に阪神に加入すると、100マイル(約160.9キロ)を超える4シームとスプリットに磨きをかけて2年連続で最多セーブ王に君臨。2021年オフに虎党たちに惜しまれながらもパドレスに移籍すると、22年にメジャーデビュー。世界最高峰の舞台で声価を高め、同年オフには5年4600万ドル(約70億4000万円)という高額契約を結んだ。

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 パドレスの守護神となった昨季もスアレスは65試合に登板して36セーブをマーク。防御率2.77、WHIP1.05と上々の成績を残していた。

 連投もこなす貴重なリリーバーとして十分に戦力として機能はしている。がしかし、パドレスは球団事情からトレードでの放出を画策中だという。地元紙『San Diego Tribune』のケビン・エイシー記者は、「パドレスはほぼ間違いなく、高年俸の選手を売却し続ける」と開幕前までのトレードを示唆。チームが財政難を抱え、さらに昨季から主力選手の年俸が高騰しているため、年俸削減策を講じるとした。

 そうした球団の懐事情が複雑化する状況下で「最も可能性が高い動き」とされているのが、残り3年2600万ドル(約39億2600万円)の契約を残しているスアレスのトレード放出というわけである。エイシー記者は「パドレスはスアレス抜きでも、ジェイソン・アダムやジェレマイア・エストラーダなどの優秀なブルペン陣を維持できる」と太鼓判を押している。

 無論、確かな実績を積んでいるスアレスがトレード市場に出るとなれば、興味深いカードとなるのは必至だ。各国球界の移籍事情を発信している米専門サイト『MLB Trade Rumors』は「パドレスがこのオールスタークローザーを実際に放出するかは不透明だ。しかし、彼らがスアレスを簡単にトレードできるかもしれないという単純な事実は否めない」と指摘。3年2600万ドルに加え、オプトアウト条項と2026年と2027年にそれぞれ800万ドル(約12億円)の支払いオプションが付帯する契約形態であるがゆえに、トレード放出の対象となるのは必然という見方を強めている。

 同サイトは「スアレスの契約構造はトレードの障害になっているようにも見えるが、パドレスは移籍させる方向に前向きになっている」と断言。そして、33歳の元NPB助っ人の市場価値を論じている。

「パドレスがスアレスを売却するのは、成績が後退する前に賢明な選択だという見方はできる。多くの球団がハイレバレッジのリリーバーを必要としている状況にも合致する。一方で、双方が納得のいくトレードリターンを得るのは難しいかもしれない。

 他球団は、オプトアウト権を持つスアレスを1年限りの投資としか見ていないかもしれない。そう見られた時にパドレスは3年の支配権を新天地に提供することになる可能性のある投手の見返りが『少なすぎる』と考えるかもしれない」

 阪神時代から真面目な取り組みが評価されてきたスアレス。ゆえに新天地でもチャンスはつかめるはずだが、実際にパドレスはトレードを行使するのか。シーズン開幕が迫るなかで、強化の行方に注目したい。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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