「今年は分岐点」11年ぶりの開幕投手を務める楽天・田中将大に球界OBが求めるものとは

2023年2月16日(木)16時0分 ココカラネクスト

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 春季キャンプも順調に進む中、各球団、開幕投手の話題が出始めている。12球団一早く決定したのは日本ハム・加藤貴之投手(30)。「カドックス」ともいわれる制球力の高さが売り、新球場エスコンフィールドのこけら落としにふさわしい投球が期待されている。

 また対戦相手となる楽天では田中将大投手(34)が開幕投手を務めることが決定した。13日、石井一久監督(49)はキャンプ初日に本人に通達したことを明かした上で「将大に初戦を託してチームはスタートします。チーム一丸となって頑張るために彼が第一歩を踏んでくれると思っています」と目指す優勝のために勢いをつけてほしいと語った。

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 田中将にとって開幕投手は2012年以来2度目の大役となる。本人も聞いたときは驚いたというが、「12球団で12人しか経験することができない。投手として特別なことなので、しっかり担って勝利につながる投球をしたい」と意気込む。

 また田中将が開幕投手を務めることについて、球界内からも様々な声が出ている。

 現役時代は大洋(現DeNA)で活躍、引退後は日本代表コーチも務めた野球解説者の高木豊氏は15日までに更新した自身のユーチューブチャンネルで今季の各球団の開幕投手を占うと同時に、田中将の開幕投手についても触れている。

 まず、今回開幕投手を務めた背景には、日本ハムの新球場・エスコンフィールドで行われることも大きかったのではとした。田中将にとって北海道は駒大苫小牧高校時代に過ごした第二の故郷という縁もある。「北海道のスター」という意味で盛り上げるためにも、石井監督は抜擢したという見方を示した。

 同時にベテランに自覚を促す意味もあったと見る。高木氏は近年の田中将のパフォーマンスについて「もう分岐点だと思う」ときっぱり。続けて「成績も勝ち越していないし、負けが先行してきている。防御率も段々下がっている」とここで踏ん張らなければ、段々と落ちていってしまうと危惧を示した。

 2013年には24勝無敗の金字塔を打ち立て、チームを日本一に導いた。「絶対エース」といわれた田中将も今年で35歳となる。メジャー・ヤンキースから2020年オフに楽天に電撃復帰。その後の2シーズンは4勝9敗、9勝12敗と負け越している。

 その意味では「自覚、お前がチームを引っ張る。そういう思いも石井監督の中にはあると思うんだよね」と大事な開幕投手を託すことで、本人の奮起を期待する意味もあると高木氏は推測した。

 田中将自身、今春のキャンプでは投球フォームの改造に取り組むなど、今季に賭ける並々ならぬ決意もうかがえる。節目の日米通算200勝まであと10勝。メモリアルな年にするためにも開幕戦の勇姿に注目が集まりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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