ハミルトンの決断に「彼が満足なら行くべき」とフェルスタッペン。自身の将来には現状フェラーリの影なし
2024年2月17日(土)11時45分 AUTOSPORT web

この1週間半で各チームの新車が続々と発表され新シーズンが目前に迫っているというのに、ウインターブレイクの大きな話題は依然として、ルイス・ハミルトンが今年の終わりにフェラーリに移籍する決断を下したことが割合の多くを占めている。
3度の世界チャンピオンであるマックス・フェルスタッペンは、レッドブルの新車『RB20』発表会の場であっても、この件に関するいくつかの質問を避けることができなかった。
ハミルトンとフェルスタッペンがとくに親密ではないことは、隠すまでもないことだ。2021年シーズンに1年にわたって繰り広げられた彼らの激しい戦いは、タイトルの決着方法が大きな物議を醸したことでさらにこじれ、ふたりの関係に明らかな傷跡を残した。しかし、フェルスタッペンはこれまでよりもはるかに成熟した姿勢を見せ、尋ねられた質問に完全に答えることを受け入れた。数年前の彼なら、きっとそんなことはしなかっただろう。
F1の他のドライバーたちと同様に、フェルスタッペンもハミルトンとフェラーリの交渉について何も知らなかったようだ。しかしフェルスタッペンにとって、7度の世界チャンピオンの決断は理にかなったものであり、尊重されるべきだという。
「結局のところ、誰かがフェラーリをドライブしたいと思っていて、それがとくに多くのことを達成したルイス(・ハミルトン)のような人だった。それが彼の夢であり目標ならね」とフェルスタッペン。
「彼らがメルセデスやフェラーリでどんな話し合いをして、何が約束され、彼らがどうなると考えているのか、僕たちには分からない。だから、なぜその決定を下すのかということについて、僕たちの側から誠実な評価をすることはできない」
「ルイスがその動きに満足しているのなら彼は(フェラーリに)行くべきだし、クールなことになると思う。そしてもちろん、僕は彼らのためにもこのことが成功するよう願っている。現時点ではどうなるか分からないけれどね」
しかし、フェラーリでドライブすることは自身にとっても夢なのかと問われると、フェルスタッペンも今回だけは非常に政治的に正しい回答をし、スクーデリアを正面から批判した過去に目を背けた。彼は2019年末にかけて、歴史あるチームによるパワーユニット(PU)の不正行為を真っ向から非難していた。
「失礼に聞こえるようなことは言いたくない。僕はフェラーリというブランドに大きな敬意を抱いている。でも僕は今の自分の状況にとても満足している。今の環境に満足しているので、僕にとってそれは探しているものや、変わりたいものではない」とフェルスタッペンは述べた。
その後、彼の口からは聞き慣れない変化に対する前向きな言葉が出た。「僕の人生においてこれまでの経験から分かったことだが、物事に関して『絶対ない』ということはない」
「でも今の僕には、そのこと(フェラーリ入りすること)は頭の中にさえない」
「しかし繰り返すが、これはF1に限ってのことだ。僕はF1以外にも、もっと多くのことをやりたいと思っている」
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