侍ジャパン・井端監督 26年WBCはエンゼルス・雄星が投手陣の軸 キャンプ視察でラブコール
2025年2月19日(水)1時33分 スポーツニッポン
侍ジャパンの井端弘和監督(49)は17日(日本時間18日)、大リーグキャンプ視察を開始し、エンゼルス・菊池雄星投手(33)に早くも来春のWBCへの出場を要請した。投手陣のリーダーとしての高い期待も口にした。ドジャース・大谷翔平投手(30)は既に出場へ意欲を示しており、「花巻東コンビ」をチームの軸として連覇を目指す。
いの一番に足を運んだのは、エンゼルスのキャンプ地だった。井端監督は練習前の菊池と約15分、施設内の個室で面談した。
「ここ何年か物凄いボールを投げている。特に昨年終盤はちょっと手をつけられないような投球をしていた。日本のためにやってくれたらうれしい」
来年3月のWBCへ、早くも出場を要請した。加えて「投手陣を引っ張ってほしい。軸としてやってもらえれば」。海を渡って7年目、大リーグの打者を知り尽くす左腕に投手陣のリーダーとしての働きも求めた。
イメージする役割は23年の前回大会で、栗山監督がダルビッシュに求めたメンター(助言者)的な役割と言える。トップチームの日本代表とは縁がなかったが、昨年は7月末にアストロズへ移籍すると10試合で5勝1敗、防御率2・70と好投し地区優勝に貢献した。33歳の今も成長途上にあり、昨年末には地元に最先端設備を備えた屋内野球施設を建設。データを基にしたピッチデザインにも定評があり、チーム全体に大きな波及効果をもたらすことも期待される。
指揮官の熱い思いに頭を下げた菊池は「ケガなくシーズンを過ごし、健康であれば前向きに考えたいと思います」と全力で期待に応えることを誓った。
井端監督はその後、パドレスのキャンプ地へも向かい、ダルビッシュ、松井とも施設内で対面した。今回の視察目的を「まだ先ですし、レギュラーシーズンもある。今はごあいさつ」と語りながら、「まずこっちがある程度決まらないと」とも説明。選考はメジャー組が固まってから、国内組の選抜に入る流れを描く。大谷は昨年5月に「出たい、で出られるところではない。選んでもらえるように、まずはトップ層に居続けることが大事」とWBC出場への意欲を示していた。「花巻東コンビ」が実現すれば、連覇への大きな礎となるのは間違いない。(アリゾナ・笹田幸嗣通信員)