【虎番リポート】現役ドラフトから2カ月...DeNA浜地の現在 新フォームでフォーク磨く日々
2025年2月22日(土)5時15分 スポーツニッポン
待ち合わせ場所のハンバーガーショップに現れたDeNA・浜地の表情は、いつも通り穏やかだった。
昨年12月の現役ドラフトで阪神から移籍して、はや2カ月。新天地でスタートを切った右腕の「現在」を聞いた。「先輩も後輩もみんな優しくしてくれて、やりやすい環境を作ってくれてますね」。
沖縄・宜野湾で行っているキャンプ第1クールには歓迎会も兼ねたバッテリー会が開催されたそうで、あいさつがわりの“一発芸”も求められDeNAの洗礼を浴びたことを苦笑いで教えてくれた。
「坂本さんがロッカー隣なので」。チームには昨年まで阪神で同僚だった岩田、福岡大大濠高で1学年上だった坂本も在籍しており今は頼れる先輩左腕に助けてもらっているといい、先日はベテランの三嶋にも食事に誘ってもらったそうだ。
ただ、阪神でもDeNAでも変わらないのは、自らの力でポジションを確立していくこと。中継ぎとして開幕1軍を目指しており今キャンプでは決め球になり得るフォークの精度向上に取り組む。
「そこ(フォーク)に力を入れてやっているところで。千賀さんにも聞きました」
毎年1月に師事し合同自主トレを行う千賀(メッツ)は、落差が大きく“お化け”と称されるフォークの使い手だ。師匠には「結局はメカニックができないと(フォークも)投げられない」と助言をもらい、投球フォームの修正に着手した。
昨年までのフォームは右肘が前に出るため手首が寝る。それにより、ホップ成分の強い直球を投げられてはいたものの、フォークを投げる際には上からかぶせるように右手を使えず精度が落ちる。
「肘が出ることでロスが生まれる。それを無くせばフォークだけじゃなく、直球も良くなると思うので、試行錯誤しています」
18日の巨人戦では同点の9回に登板し秋広にサヨナラアーチを被弾(打たれたのは直球)するなど実戦でまだ結果は付いてきていないが、DeNAのコーチからは「フォークを実戦でどんどん投げていって欲しい」と背中を押されている。
「チームも変わって、良いタイミングかなと」。新フォームで挑む今季、フォークを磨き上げ古巣の前に立ちはだかる姿を見たい。 (遠藤 礼)