佐藤琢磨の2個目の顔が刻まれたインディ500優勝トロフィーがお披露目「チームは良い勢いなので今年も頑張りたい」

2021年2月23日(火)7時2分 AUTOSPORT web

 2月19日、アメリカのインディアナポリス・ミュージアムで、佐藤琢磨の顔がインディ500優勝トロフィーの「ボルグワーナー・トロフィー」に刻まれたお披露目のセレモニーがあった。この日は、今年のインディ500決勝日からちょうどカウントダウン100日目にあたる。


 当日は佐藤琢磨のほか、レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングから共同オーナーのボビー・レイホールとマイク・ラニガンも同席し、全世界にインターネット配信された。


 また特別に同じくオーナーである元TV司会者として有名なデイビット・レターマンとアメリカ日本大使館の冨田浩司駐米大使からもビデオメッセージが届いていた。


 インディ500の優勝トロフィーであるボルグワーナー・トロフィーは歴代のウイナーの顔が刻まれており、2020年に2度目のインディ500制覇達した琢磨は、この顔のレリーフの制作にあたり、昨年10月にノースカロライナ州のトライオンの街を訪れて彫刻家のウイリアム・ベーレンズ氏のアトリエを訪れていた。


 そこでまずは粘土の塑像制作に同席してモデルを務め、それから石膏制作、縮尺作業、純銀での鋳型制作を経て4カ月後ようやくトロフィーに付いてお披露目となった。


 琢磨の顔がこのトロフィーに刻まれるのは、2017年の顔に続いて2個目だ。琢磨は自分の顔の銀の彫刻を笑顔で見ながら、「このトロフィーに再び自分の顔が付くのは本当に光栄なことだと思います。これはRLLのチームと共に挙げた勝利。クルーのみんなと制作してくれたベーレンズ氏に感謝したい」と語っていた。


 日本時間では夜中の3時を過ぎていたが、インディカーのMCは日本に向けて琢磨に日本語でのメッセージを促し、琢磨もそれに応えて「皆さん夜遅くだと思いますけど……(笑)。ありがとうございます。また今年も頑張りますので応援してください」とメッセージを送った。


 セレモニーの後は現地インタビューや記念撮影が続いたが、その合間をぬって琢磨にコメントをもらった。

同席したオーナーのボビー・レイホールとマイク・ラニガンと記念撮影をする佐藤琢磨


「ちょうどインディアナポリスは雪は降った次の日でした。一面銀世界(笑)。今年のセレモニーはコロナの影響でファンの人の前ではできなかったんですが、ボビーもマイクも寒い中同席してくれました」


「僕もその日まで完成を見てませんでしたけど、今回の顔も良くできていました(笑)。2017年の時もウイリアムさんに作ってもらいましたけど、彼が日本人の顔を作ったのは初めてだったような事を言っていたと思うんですが、さすがに今回は2回目なのでだいぶ慣れたみたいで、ディティールがよりアジアンテイストが加わってきたかなと……(笑)」


「2017年の時の顔から、ウイル・パワー(2018)、サイモン・パジェノー(2019)を挟んでもう一度僕なので、一目で全部見えるからいい場所かなと(笑)。ただ上を見るとダリオ・フランキッティとスコット・ディクソンに挟まれた下で、チップ・ガナッシの因縁のふたりと言うか、ちょうど2012年のファイナルラップの時のフォーメーションを思い出すような並びでした(笑)」


「デイビットや冨田駐米大使からもお祝いのメッセージをいただけたり、本当にこのトロフィーに顔が入ること、インディ500の勝利は光栄な事だと感じます。RLLのチームがひとりひとり本当によくやってくれて勝てたわけだし、今チームは良い勢いにあるから今年のインディ500も頑張りたいですね」


 2021年も新型コロナウイルス感染拡大の影響でスケジュールが変更され、4月18日にバーバー・モータースポーツパークで開幕戦が予定されているインディカー・シリーズ。琢磨が連覇を狙う第105回インディ500は、5月30日に決勝レースが行われる予定だ。


ボルグワーナートロフィーに刻まれた佐藤琢磨の顔

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