清水エスパルスがJ1で7年ぶりの開幕3戦無敗…広島戦で後半20分に今季初失点も執念ドロー
2025年2月27日(木)7時49分 スポーツ報知
前半12分、先制のオウンゴールを誘った松崎(左から2人目)を祝福する清水イレブン(カメラ・武藤 瑞基)
◆明治安田J1リーグ 第3節 清水1−1広島(26日・アイスタ)
清水エスパルスは広島と1—1で引き分けた。今季初めてスタートから3バックを採用。前半12分、MF松崎快(27)のクロスが相手オウンゴールを誘って先制した。後半20分にCKの流れからミドルを浴びて今季初失点を喫したが、昨季2位で今季開幕から公式戦5連勝中だった強敵と渡り合った。J1開幕からの3戦無敗は18年以来7年ぶり。次節は3月2日に敵地で岡山と対戦する。
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ともに今季公式戦全勝で迎えたオリジナル10対決は痛み分けに終わった。清水はJ1で19年ぶりの開幕3連勝こそ逃したものの、無敗をキープ。秋葉忠宏監督(49)は「いや〜面白かった。一歩も引かずゴールに向かうタフでエキサイティングなゲーム」と選手をたたえた。
試合前に「自分たちの試金石となる試合。小細工はしたくない」と話していた指揮官が動いた。開幕から2試合でベースとしてきた4バックではなくMF北爪健吾、松崎を今季初先発に抜てきしてスタートから3バックを採用。同布陣の相手とガチンコで組み合った。試合が動いたのは前半12分、こぼれ球に食らいついた松崎が右サイドから送ったクロスが、オウンゴールを誘って先制点をもたらした。
清水は今季初の中3日3連戦だが、対する広島は8連戦の最中で前節から中2日。「堂々とバトルして上回る」という秋葉監督の狙いは吉と出た。宇野とマテウスブエノのボランチがきっちりセカンドボールを回収し、古巣戦を迎えたDF住吉ジェラニレショーンを中心とした最終ラインも体を張って耐えた。後半20分、CKのこぼれ球をねじ込まれて今季初失点したものの、勝ち越しは許さなかった。指揮官は「逃げている選手は1人もいなかった」と拍手した。
前節終了時、10年8月以来に立った単独首位からは転落したものの、勝ち点7で3位につけ開幕ダッシュのムードは確実に高まっている。次は再び中3日でアウェー・岡山戦が待つ。「勝てなかった悔しさを糧にして、またステップアップしてほしい」と闘将は力を込めた。地道に勝ち点を積んでいくことが、目標達成への近道となる。(武藤 瑞基)
〇…昨季限りで現役引退した伊東輝悦アンバサダー兼教育事業部コーチが、県警の一日サイバー犯罪対策課長に委嘱され試合前にセレモニーが行われた。津田隆好本部長は「不審なメールやSNSのリンクはクリックせず冷静な対応を」と呼びかけ、委嘱状を渡された“伊東課長”も「周りに相談して自分の身を守りましょう」とサポーターに注意喚起した。
◇処分 開幕・東京V戦(16日、国立)において禁止エリアで大旗を使用する違反行為を行ったサポーター3人に対し、今後2〜5試合の入場禁止処分を科したことを25日、発表した。