【侍ジャパン】主力打者沈黙は吉兆か、今後求められる指揮官の「胆力」とは

2023年3月3日(金)11時25分 ココカラネクスト

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 果たしてどうなるか。2日に行われた中日との合同練習で、侍ジャパンは竜投相手に無得点に終わった。

 中日投手相手に6イニング想定となったシート打撃で安打性の当たりは4本出たものの、いずれも単打に終わった。

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 中でも注目を集めているのは本番で中軸を期待される打者たちの状態だ。

 村上宗隆(23)の第1打席は福谷浩司(32)に空振り三振、四球をはさみ、3打席目は中継ぎ右腕の田島慎二(33)相手に左飛に終わった。山川穂高(31)も第1打席で福谷から三振、無死一、二塁の想定だった2打席目は遊ゴロ併殺打に倒れた。3打席目は一邪飛だった。山田哲人(30)は2打席こなし、一ゴロと四球だった。

 カブス・鈴木誠也(27)の辞退が決まり、右の大砲不在となった。夏季五輪でも4番を務めた大きな存在を欠くことになり、打線への影響が心配されている中、村上、山川、山田に関しては、週末のソフトバンク戦からノーヒットが続いている。

 この打線の状態に関して栗山英樹監督は「皆さまの思っている通りで」と苦笑しながらも「これだけのバッターたちなので、本番に向かって、必ずそこまでには合わせてくれる」と復調を信じていると語った。

 現状は湿りがちな打線だが、日本のトップクラスの選手が集まっているチームとあって「主力に1本打てばつながるはず」(球界関係者)。逆に溜められたパワーが本番で爆発するのではないかと吉兆ととらえる声もある。

 そして打線をいかに組むか、機能させるかは指揮官、栗山監督の胆力も試されることになりそうだ。

 「2009年の第2回大会で指揮を執った原監督は不振のイチローを最後までオーダーから外さず、あのような形で結実させた。短期決戦とあって、選手の状態を見極めることも大事となる一方で『こいつに任せた』と心中するぐらいの覚悟を持てるか、まさに指揮官の胆力が試されることになる」(同)

 06年に続き大会連覇を果たした09年の第2回大会では、イチローも大会を通じて不振に苦しんだ。決勝までの打率・211とふるわない中、それでも全幅の信頼を置く原監督は1番打者として起用し続け、多くの人々の記憶に残る韓国戦の決勝タイムリーへとつながったことは知られている。

 いずれにせよ、本番まで実戦は残り4試合。限られた時間の中でどう調整を進めていくのか。今後も注目となりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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