レッドブルF1ボス、FIAの“恥ずべき行動”に怒り「フェラーリが違反を犯していたなら、本来は我々が選手権2位」

2020年3月6日(金)10時51分 AUTOSPORT web

 レッドブルのモータースポーツコンサルタント、ヘルムート・マルコは、FIAがフェラーリF1の2019年パワーユニット(PU/エンジン)の作動方法の調査を終えて同チームと秘密保持契約を結んだことを強く批判し、FIAの行動は「恥ずべきもの」であると発言した。


 2019年、フェラーリのパワーユニットが燃料流量制限を設ける規則に違反しているのではないかという疑いが持ち上がり、レッドブルはFIAに対して規則の明確化を求めた。FIAは複数回にわたって技術指令書を発行、フェラーリが違反行為を行っているとの判断はなされなかった。


 2020年プレシーズンテスト最終日、FIAは声明を発表、フェラーリの2019年パワーユニットの作動方法について調査を行った結果、フェラーリと合意に達したが、合意の内容詳細については明かさないと述べた。


 これに反発したフェラーリとその提携チームを除く7チームは、FIAの行動の透明性の欠如を批判、情報の開示を求めるとともに、法的措置をとる可能性も示した。


 FIAは、7チームの共同声明に応える形で再度声明を発表、フェラーリのパワーユニット作動方法が完全に合法だと確信しているわけではないが、不正を証明することは困難であるため、F1全体の利益を考えて、規則で認められている形で機密協定を結び、この一件を終結させたと説明した。


 マルコは、もしフェラーリが実際には2019年に規則違反を犯していたのであれば、2019年F1コンストラクターズ選手権のポジションを変更、あるいは剥奪し、分配金に関しても見直しを行うべきであると、主張している。2019年、フェラーリはランキング2位を獲得、レッドブルは3位だった。

2019年F1第21戦アブダビGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が2位表彰台を獲得

「FIAの行動は本当に恥ずべきものだ」とマルコはドイツの『Der Spiegel』にコメントした。


「フェラーリが罰せられたなら、我々はレッドブル・レーシングのチーム代表クリスチャン・ホーナーに、コンストラクターズ選手権2位で得られたはずのプライズマネー、2400万ドル(約25億5000万円)を要求するよう指示したはずだ」


「ランキング2位でなく3位になったことで、我々は数千万ドルを失ったのだ」とAuto Motor und Sportに対してもマルコはコメントしている。


「2位に上がれば分配金が増えるし、スポンサー契約はパフォーマンスに関連して行われるため、その面でも影響がある。他のチームも同じだろう」


 マルコは、フェラーリが規則に違反することで大きなアドバンテージを得ていたのであれば、多額の罰金を科されるべきだとも語った。
「本当に不正を行っていたのなら、1000万ドル(約10億6000万円)や2000万ドル(約21億2000万円)では安すぎる」


 メルセデスのチーム代表トト・ウォルフは、フェラーリとFIAには責任説明があると主張している。


「非常に混乱した状況だ。フェラーリの行動に問題がないとは言えないし、FIAの対処の仕方も同様だ。他のチームはすべて腹を立てている」


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