ルノーPUは年間4基使用が前提か。計画的にペナルティを受けるほうが得策との声も

2018年3月11日(日)7時0分 AUTOSPORT web

 ルノーは、規則で認められたドライバーあたり年間3基にこだわらず、シーズン中に4基のエンジンを使うことも考えているようだ。


 今年は使えるユニットの数についてのレギュレーションが厳しくなり、ドライバーが交換できるエンジンコンポーネントの数は、2017年よりもひとつ少なくされている。実際のところ、これほどの耐久性を実現できるかどうかについては懐疑的なチームも多く、それなら最初から3基で乗り切ろうとしない方が得策というのが、ルノーの考えかもしれない。


 ドイツのアウト・モーター・ウント・シュポルトは、ルノーがユーザーチームに対して、年間4基のエンジンを使うことを前提にシーズンの計画を立てるよう、アドバイスした可能性があると報じている。つまり、いつグリッドペナルティを受けるかを、あらかじめ決めておくということだ。
 
「信頼性とパワーアップのための開発のバランスを取るのは、信じられないほど難しい」と、ルノー・スポールF1のボス、シリル・アビテブールは語っている。


 これは信頼性だけの問題ではない。シーズン中に使うエンジンの数を増やせば、改良とアップグレードを加えた、新しいユニットを投入する機会も増えることになるからだ。


 ルノーのカスタマーチームであるレッドブルのヘルムート・マルコは、こうした考え方を支持する発言をした。


「戦略的にペナルティを受けるレースを決めておけば、それほど大きな痛手にはならないだろう」と、マルコは言う。「昨年私たちは、モンツァでグリッド後方からスタートしたが、最後は4位でフィニッシュできた」


 また、レッドブルの技術陣を率いるエイドリアン・ニューウェイも、これに賛同している。「勝ち負けだけを考えるなら、エンジンを4基使う計画を立てると思う。ペナルティによる損失よりも、メリットの方が大きいからだ」


 一方、メルセデスとフェラーリは、すでにシーズン中に4基のエンジンを使う可能性を否定している。


「ペナルティを受ければ、そのレースは捨てることになり、それが原因でタイトル争いに敗れる可能性がある」と、メルセデスのエンジン部門のボス、アンディ・コーウェルは言う。


 マクラーレンのスポーティングディレクター、エリック・ブーリエは、チームが使うエンジンの数は、彼ら自身が決めることだと語った。


「チームにとってベストな手段を選ぶだろう。その時に自分たちが、どのあたりのポジションにいるかを考慮して決めることになる。ともあれ、3基で行くのか、4基使うのかという問題が、検討に値することは間違いない」


 カタルニア・サーキットで行われているプレシーズンテストで、ルノーは早くも信頼性の問題に直面した。『不良ロット』のバッテリーによるトラブルが、火曜日にカスタマーチームのマクラーレンとレッドブルを襲ったのである。


「レギュレーションで、(バッテリーは)各ドライバーが年間2つまで使える」と、ルノーの技術部門を率いるボブ・ベルは述べた。


「バッテリーはそれを前提に設計されている。かなり過酷なデューティーサイクルなので、絶対に問題を起こさないようにすることが、きわめて重要だ」


「メルボルンでの開幕戦までに、手持ちのバッテリーシステムを全部試して、シェイクダウンをする。レースで使われる可能性があるストックについて、どれにも問題がないことを確認するためだ」


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