ソフトバンク・周東“初対決”甲斐キャノンに勝った!! 「ここで走れば盛り上がるなと」二盗決めた
2025年3月13日(木)5時0分 スポーツニッポン
◇オープン戦 ソフトバンク3ー4巨人(2025年3月12日 みずほペイペイD)
ソフトバンクの周東佑京内野手(29)が12日、巨人とのオープン戦に「1番・中堅」で2試合ぶりにスタメン出場し、快足とバットで沸かせた。9日のロッテ戦での守備中の交錯プレーで腹部を痛めたが、元気はつらつ。初回に昨季までの正捕手・甲斐との“初対決”で二盗を決めると、2回には右翼フェンス直撃の適時二塁打を放った。チームに故障者が相次ぐ中、選手会長が心配無用とばかりに躍動した。
チームに安心感をもたらす、さすがの快足とバットだった。周東が、らしさ全開でリードオフマンとしてカムバックした。
「いや、もう本当に何もなくてホッとしていますよ。当たって10分で痛みはきたけど大事には至らずでした」
9日のロッテ戦(ZOZOマリン)の2回の守りだった。中堅から左中間への飛球を追って左翼・正木と交錯した。腹部を痛めて早々に途中交代していたが、中2日で「1番・中堅」でスタメン復帰。まずは足で魅せた。
「ここで走れば盛り上がるなと。拓也さんにはいろいろ言われてきたから、行ってみました。ちゃんと(球を)握ってほしかったです」
巨人にFA移籍した甲斐が先発マスクをかぶり初対決。初回、先頭で四球を選ぶと狙った。2番・近藤のカウント1—2からの4球目に仕掛けた。“甲斐キャノン”が代名詞の鷹の元正捕手はワンバウンドした投球を取り損ねて二塁に送球できなかった。周東は悠々と到達した二塁ベース上で涼しい顔だった。
オープン戦2つ目の盗塁を成功させるとバットでも輝いた。1—2の2回2死二塁で迎えた第2打席。甲斐は“ささやき戦法”でぼそぼそとしゃべりかけてきたが「無視してましたね」。そして1ボールからの2球目だ。この日のファーストスイングで横川の直球を仕留めると、右翼フェンス直撃の同点二塁打。「打席数を稼げてないけど見え方は悪くない。狙った球を1球で打てた。いい打席でしたね」と満足げだった。
オープン戦出場6試合目で初打点をマークし、2打数1安打1打点1盗塁。主力に負傷者が相次いだ中、小久保監督は「全然大丈夫でしたね」と元気な姿に安心した。オフに手術した左膝の経過も順調だ。「走っての去年との違いは感じていない。あとはスライディング。体が嫌がっているのでオープン戦でスピードを戻したい」と開幕までに仕上げていく。
「1番・中堅」を渡すつもりはない。「打たないと出られない。さらに感覚を良くして。あとは膝を痛めないように」。用意周到に準備を進めていく。(井上 満夫)