ミドルスブラ、声明でチェルシーを強く非難…無観客開催の要請は「極めてアンフェア」

2022年3月15日(火)23時28分 サッカーキング

ミドルスブラ(左)がチェルシー(右)を強く非難 [写真]=Getty Images

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 チェルシーがFAカップ準々決勝ミドルスブラ戦を無観客で開催するようイングランドサッカー協会(FA)に要請した件について、ミドルスブラが非難の声明を発表した。

 イギリス政府は10日、ウクライナ侵攻を行うロシアのウラジーミル・プーチン大統領との関係が深いとして、チェルシーのオーナーを務めるロマン・アブラモヴィッチ氏ら7名のオリガルヒに制裁を科した。アブラモヴィッチ氏が資産を凍結された影響で、チェルシーはチケット販売、グッズ販売、選手獲得、新契約の締結などの営業活動が禁止されている。

 これに伴い、19日に予定されているアウェイのミドルスブラ戦でもチケットの販売が不可能となった。するとチェルシーは15日、「スポーツ・インテグリティ(誠実さ、高潔さ)の観点から無観客で試合を行うよう、非常に不本意ながらFA理事会に要請」したことを発表。しかしながら、今回の制裁とはまったく無関係のミドルスブラを巻き込むこのリクエストは、現地で物議を醸している。

 そして、チェルシーの発表から数時間後、ミドルスブラはチェルシーを非難する声明をクラブ公式サイトに掲載。「彼らの提案は奇妙であり、何のメリットもないものと考えている。チェルシーが制裁を受けた理由とミドルスブラFCが何の関係もないことを、関係者全員がよく理解している。ミドルスブラFCと我々のファンがペナルティを受けるべきだというのは、極めてアンフェアであるばかりか、何の根拠もないことだ」と、今回のリクエストに強く反発している。

 さらに、「これらの制裁の理由を考えると、チェルシーが無観客試合を要請する理由としてスポーツの“インテグリティ”を持ち出そうとするのは、この上なく皮肉なことである」と、グレーな資金の投入による“金満化”でフットボールの生態系を変えたチェルシーをアイロニカルに批判している。

 ミドルスブラは声明の最後で、「我々は現在、FAからの正式な次のステップの通知を待っているが、ミドルスブラFCはチェルシーの行為に最も強い言葉で抵抗していくので安心してほしい」とコメントしている。

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