初日から9本のクラブを入れ替え 今季国内初戦の申ジエがVへジワリ「ドラマが起こるコースなので…」

2024年3月16日(土)18時58分 ALBA Net

新ドライバーは継続使用。申ジエの「調整」はまだまだ続く(撮影:佐々木啓)

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<Vポイント×ENEOS ゴルフトーナメント 2日日◇16日◇鹿児島高牧カントリークラブ(鹿児島県)◇6456ヤード・パー72>

昨季のメルセデス・ランキング2位の申ジエ(韓国)が、今季日本初戦でジワジワ上がってきた。初日は「70」で回り首位と5打差の2アンダー・17位タイで滑り出すと、この日は4バーディ・2ボギー「70」でトータル4アンダー。首位と3打差の12位タイで最終日を迎える。


35歳のジエは今年のパリ五輪出場を目指しており、出場選手が決まる夏場までは世界ランキングに反映されるポイントが高い海外の試合を優先することを公言している。開幕戦の「ダイキンオーキッドレディス」は前年覇者ながら欠場し、同週にシンガポールで開催された米女子ツアーの「HSBC女子選手権」に出場。2024年はすでに3試合に出場しているが、日本は今週が初戦となった。

開幕から遅れること3試合目。「(ギャラリーの)みなさんの前でプレーするのがとてもうれしいし、(選手や関係者の)みなさんに会えてうれしかった」と声を弾ませる。周りは60台のスコアが続出するなか、2日間とも「70」と静かなスコアで終えている。「まだ調整段階なので…」と初日のホールアウト後に話していたが、それは体調やスイングではなくギアの話しだ。

初日のキャディバッグをのぞくと、ドライバーはキャロウェイの新モデル『パラダイム
Aiスモーク◆◆◆(トリプルダイヤモンド)』を使用。アイアン(6番から10番)はキャロウェイの未発表ツアーモデル『APEX TCB(2024)』、ウェッジ(50度、54度、58度)はボーケイの新モデル『SM10』で、パターは三角ネックとAIフェースが融合したオデッセイの『Ai-ONE TRI-BEAM#1』と“新顔”をずらりと並べていた。

しかし、2日目になるとそれがガラリ。アイアンはキャロウェイ『APEX
TCB(2021)』、ウェッジはキャロウェイ『ジョーズウェッジ』、そしてパターはAIフェースのついていない『TRI-BEAM#1』と、9本をこれまで使っていたものに戻した形になる。

「試合になると緊張感や力感が変わるもの。練習でよくても実際に試合で使ってみないとわからない」というのが元世界ランキング1位・ジエの信条だ。

「3日間大会の初日は大切ですが、試してみたかったので投入しました。クラブと自分との戦いはいつもそういうことをやっている」。進化したクラブの中で自分に合ったギアを探すのもプロの仕事。「替えたものは悪くはないのですがもう少し調整が必要です」。新顔はドライバーだけが合格点をもらえた形だが、こうした作業を積み重ねることで手に馴染んだ“エース軍団”が出来上がる。

クラブを戻したこの日は「カットやドローなどは打ち慣れているので、いいショットが打てました」と、上々の手応え。明日は首位を追いかけることになる。

「ゴルフは最後まで分からない。昨年もこの試合はドラマがあった。このコースはいろいろなドラマが生まれるコースだと思う。いい気持ちで2日間プレーできたので、頑張ります」。昨年大会は、首位スタートの上田桃子が一時は2位に8打差をつける独走状態だったが失速。最終的に青木瀬令奈が逆転するドラマが起こった。

夏場までは海外の試合を優先するジエだが、日本での目標も明確にある。日本ツアーでは通算28勝(入会前の優勝は除く)を挙げており、30勝以上に付与される永久シードも目前に迫る。「30勝と決めるのではなく、30勝以上を目標にしているので大きな目標を持っていきたいです」。永久シードに王手をかけるためにも、明日はジエがドラマの主人公になる。(文・小高拓)


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