育成4位以下がメジャー&侍ジャパン2人って! 2010年ソフトバンクの育成ドラフトが神すぎる

2023年3月18日(土)11時0分 ココカラネクスト

(C)Getty Images

 いよいよ決戦の地はマイアミへ−。

 侍ジャパンを巡るフィーバーが加速してきました。3月16日、東京ドームでのイタリアとの準々決勝は9−3で勝利。5大会連続の4強入りを決め、選手たちは慌ただしく米国へ移動。日本時間21日午前8時の準決勝に向け、最終調整を進めます。

【関連記事】「これからはすまされない」侍4強も球界OBから指摘された「ミス」とは【WBC】

 スポーツ紙のデスクは言います。

「侍ジャパンのメンバーは、もはや国民的スターです。地上波の視聴率も異次元ですし、民放のワイドショーも朝から特集している。出身エリアの地方紙やローカル局も特集を組むなど、露出量は桁外れです。これは近年の野球界にはなかったこと。数年前、我々は『トリプルスリー』や『村神様』が流行語大賞だって大騒ぎしていたけど、普通の女子高生は『何のこと?』という感じだった。それが今ではヌートバーをみんな知っているぐらいですから(笑)」

 侍のメンバーに名を連ねれば、最高峰の仲間との親交も深まり、自身の価値も最大化されます。まさに野球少年が目指すべき、憧れの境地でしょう。

 そんな男たちはほとんどがドラフト上位でのプロ入りを果たしたのかといえば、必ずしもそうではないから野球は面白い。宇田川優希投手、甲斐拓也捕手、牧原大成内野手、周東右京外野手に至っては、育成での入団ですから、まさにジャパニーズドリームです。

 しかも、甲斐と牧原、さらにはメジャーに挑戦した千賀滉大投手は3人とも2010年の育成指名。奇跡の神ドラフトといっても過言ではないでしょう。

 あの年のホークスの指名選手は下記の通りです。

【支配下】
1位 山下斐紹(習志野・捕手)
2位 柳田悠岐(広島経大・外野手)
3位 南貴樹(浦和学院・投手)
4位 星野大地(岡山東商・投手)
5位 坂田将人(祐誠・投手)

【育成】
1位 安田圭佑(四国IL高知・外野手)
2位 中原大樹(鹿児島城西・内野手)
3位 伊藤大智郎(誉・投手)
4位 千賀滉大(蒲郡・投手)
5位 牧原大成(城北・内野手)
6位 甲斐拓也(楊志館・捕手)

 支配下の2位にはあのギータ。さらに育成の4位以下の3人のうち、1人がメジャーリーガー、2人が侍ジャパンなのです。そしてそれ以外は期待されたような結果を残せず、全て戦力外…。プロ野球の面白さと残酷さが凝縮されたドラフトと言えるでしょう。

 前述のデスクはこう語気を強めます。

「そう考えれば、確かに何位で入団するかは大きいですが、それ以上にプロ入りしてからどう行動するかが大事なんです。千賀も牧原も甲斐も、プロのユニホームに袖を通すことが目的ではなく、一軍で活躍する日を夢見てファームで必死に練習したからこそ、今がある。今、育成で頑張っている選手たちにとっても励みになるでしょう。入ったからには『俺は育成だから』とか自らを蔑むことなく、実力を高めるのみだと、この年のドラフトは教えてくれるのです」

 今のファームには数年後、日の丸を背負うような原石が隠されているのか…。追いかけてみるのもプロ野球の楽しみと言えそうです。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

ココカラネクスト

「侍ジャパン」をもっと詳しく

「侍ジャパン」のニュース

「侍ジャパン」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ