第2次森保ジャパン始動!日本代表5監督下の初陣を振り返る

2023年3月18日(土)18時0分 FOOTBALL TRIBE

写真:Getty Images

3月15日、国際親善試合(キリンチャレンジカップ2023)に挑む26人のサッカー日本代表メンバーが発表され、ついに始動する第2次森保一監督体制。3月24日にウルグアイを国立競技場に迎えての初戦、28日にコロンビアとのヨドコウ桜スタジアムにての対戦を控え、再び次の2026年FIFAワールドカップ(W杯)への長い道のりを歩み始めることとなった。


日本代表はカタールW杯で強豪国を相手に善戦。指揮官が続投となったことや、選出されたメンバーにこれまで貢献してきたベテラン選手の名がないことなどから、初陣の注目度も高いものとなるだろう。初戦から強豪ウルグアイを迎えての新体制お披露目となるわけだが、過去の初陣を見ても中南米やアフリカなどの強豪国との試合が多い。


ここでは、次回のW杯でさらなる躍進が期待される日本代表の初陣を前に、直近5人の代表監督下における強豪国との初陣を振り返る。




アルベルト・ザッケローニ監督 写真:Getty Images

アルベルト・ザッケローニ監督(2010-2014)



  • 初試合日:2010年10月8日

  • 対戦相手:アルゼンチン

  • 結果:日本1-0アルゼンチン


MF本田圭佑、MF香川真司、FW岡崎慎司らが主力となり活躍したアルベルト・ザッケローニ監督下の日本代表は、初戦でアルゼンチンと戦い勝利している。初陣からW杯までスタメンに大きな入れ替わりがないことから、一貫したコンセプトのもとで歩んだ4年間だったと言えよう。


初戦の相手となったアルゼンチンは、FWリオネル・メッシやFWカルロス・テベスら主力選手も名を連ね、日本にとっては難しい試合展開も予想された。実際、メッシを軸に幾度となく決定機を作られ守備の時間が長かったことも事実だ。しかし、試合開始直後から日本の攻勢も見られ、高い攻撃への意識の甲斐もあり、ミドルシュートのこぼれ球を押し込む岡崎らしい得点で先制。その後もアルゼンチンの猛攻に耐え、史上初となるアルゼンチンに対する勝利を飾っている。


初のイタリア人指揮官を迎えてのこの初戦は、日本のサッカーファンにとって、歴史的な勝利とともにW杯という大舞台でも夢を見させてくれるような、期待の高まる初陣だったと言えるだろう。




ハビエル・アギーレ監督 写真:Getty Images

ハビエル・アギーレ監督(2014-2015)



  • 初試合日:2014年9月5日

  • 対戦相手:ウルグアイ

  • 結果:日本0-2ウルグアイ


過去に指揮したクラブでの八百長疑惑により、約半年間という短命に終わったハビエル・アギーレ監督体制。その初陣は南米の強豪ウルグアイを相手に、0-2の完敗という結果に終わっている。


この試合には、FW皆川佑介やDF坂井達弥といった新顔も登場。また前任のザッケローニ体制の主軸であったMF本田圭佑やFW岡崎慎司らも名を連ねた。対するウルグアイも、FWエディンソン・カバーニをはじめ直前に行われたブラジルW杯(2014)の出場メンバーが揃ったことで、テストにはうってつけの相手に。しかし、残念ながらDF陣のミスもあり2失点。初陣を勝利で飾ることはできなかった。


とはいえ、新戦力を初陣から積極的に起用する姿勢が多く見られた同試合。期待が大きかったブラジルW杯での惨敗があっただけに、立て直そうとする意図が感じられたと言えよう。


バヒド・ハリルホジッチ監督 写真:Getty Images

バヒド・ハリルホジッチ監督(2015-2018)



  • 初試合日:2015年3月27日

  • 対戦相手:チュニジア

  • 結果:日本2-0チュニジア


バヒド・ハリルホジッチ監督と言えば、ロシアW杯(2018)直前での解任騒動で覚えている日本のサッカーファンも多いだろう。その一方で、初陣を覚えている方はどれほどいるだろうか。前任のアギーレ監督解任に伴い始まったハリルホジッチ体制は、初陣でアフリカの強豪チュニジアと対戦している。


長く代表の主軸を務めたFW岡崎慎司とMF本田圭佑の得点により2-0で快勝。この試合では、FW川又堅碁やDF藤春廣輝がスタメン起用で代表初出場を果たし、途中交代ではFW宇佐美貴史も同じくA代表初出場となった。試合を決めたのは長く中枢を担う選手たちだったが、この試合以降も新戦力や若手を抜擢したケースは多く、チーム内に多くの競争を生んだと言えよう。


電撃解任という残念な結果に終わったが、初陣から新たな戦力を模索し以降も同様の姿勢で臨み続け、新しい風をチームに入れ続けたことは同監督の功績と言えるのではないだろうか。




西野朗監督 写真:Getty Images

西野朗監督(2018)



  • 初試合日:2018年5月30日

  • 対戦相手:ガーナ

  • 結果:日本0-2ガーナ


前任のハリルホジッチ監督の電撃解任に伴い、ロシアW杯の約2ヶ月前というタイミングでの就任となった西野朗監督。初陣となったガーナ戦は3バックを試すなどの変化を見せるも敗北している。4年の間に2度目の監督交代となったことに加え、W杯本大会に向け不安を募らせる結果に。


ハリルホジッチ体制下では、FW浅野拓磨、FW久保裕也、MF井手口陽介ら若手が積極起用され、苦しんだW杯アジア最終予選でも突破の原動力となっていた。しかしこの初陣では、久保を所属クラブの事情から招集できず、3名はW杯本大会メンバーからも落選。結果的にはW杯ベスト16入りを果たしたものの、若手に大舞台の経験を積ませることはできずに終わっている。


時間のない中で、ベテラン選手中心にチームをまとめた西野監督の手腕は流石と言うべきだろう。その一方で、あり得た大舞台での経験のチャンスを逃した若い選手たちを思うと残念でならない。




森保一監督 写真:Getty Images

森保一監督(第1次)(2018-)



  • 初試合日:2018年9月11日

  • 対戦相手:コスタリカ

  • 結果:日本3-0コスタリカ


ロシアW杯では、ラウンド16で強豪ベルギーに敗れた日本代表。同大会を率いた西野監督の退任に伴い、急遽新しく代表監督となったのは、サンフレッチェ広島で3度のJ1年間優勝(2012、2013、2015)を果たした森保一監督だった。コスタリカとの初陣で、同監督は早速世代交代を図る。


MF堂安律、MF南野拓実、MF中島翔哉といった次代を担う選手たちを多数起用。3名がそれぞれ見せ場を作り起用に応えた。過去最高タイの成績(ベスト16)を収めたロシアW杯から大きく選手を入れ替えながらも、3-0と快勝でスターを切ることに成功。新制日本代表に大きな期待を持った日本のサッカーファンも数多くいたことだろう。


以降は成績不振で批判もあった森保監督だが、直近のカタールW杯では強豪国を相手に互角以上の戦いを演じ一蹴。この3月には体制を新たに、次の2026年W杯に向けて始動する。この先の4年間では、どんな選手選考や試合を見せてくれるのか。注目の第2次体制初戦は間近に迫っている。

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