W杯優勝を掲げる日本代表…“信念”と“共闘”、主将・遠藤航が語るリヴァプールとの共通点が鍵に?

2025年3月21日(金)17時57分 サッカーキング

W杯出場決定から一夜明け、取材に応じた遠藤航

 日本代表は20日に行われたFIFAワールドカップ26アジア最終予選・グループC第7節でバーレーン代表を2−0で下し、8大会連続8回目の本大会出場を決めた。

 ワールドカップ出場をかけた大一番を『埼玉スタジアム2002』で迎えた日本だったが、5−0で大勝した前回対戦時から大きく変貌を遂げたバーレーンに苦戦。三笘薫や久保建英ら自慢の攻撃陣がことごとく封じられ、今一つペースを握れぬまま前半をスコアレスで折り返した。それでも、66分に複数人が絡んだ攻撃から鎌田大地が先制点を挙げると、87分には久保が追加点。苦しみながらも2−0で勝利し、日本代表史上最速で本大会への切符を掴み取った。

 試合から一夜明け、キャプテンを務める遠藤航は「まず出場権を獲得することができて非常に嬉しく思います。最速での出場権獲得となりましたが、戦ってみて、簡単な試合ではなかった印象が最終予選を通じてあります」と率直な思いを明かした。

 “歴代最強”との呼び声も高い日本代表が目標として掲げるのはワールドカップ優勝だ。熾烈なアジアの戦いを勝ち抜くことはできたが、世界の頂を目指すためにはチームとしても、個人としても、さらなるレベルアップが必要不可欠だろう。遠藤も「ここからが新たなスタートになると思っています。さらに激しい競争をしていく中でチームとしてしっかりと切磋琢磨していき、これからの準備期間の1試合1試合を大事に戦っていきたいと思います」とすでに先の戦いを見据えている。

 日本はこれまでワールドカップでベスト8の壁を破ったことがない。ドイツ、スペインを撃破した前回のカタール大会でも、ラウンド16でクロアチア代表に敗れ、準々決勝進出を逃した。それでも、遠藤をはじめたとした今の代表選手はベスト8に留まらず、さらなる高みを目指す決意を固めている。

「ワールドカップ優勝を目標に掲げた背景には、僕だけの感情ではなく、前回大会を経験した選手の雰囲気や悔しさ、会話を聞いた時にそうした方がいいと思いました。アスリートにとって目標設定はすごく大事で、高すぎても難しいし、低すぎても良くないので、僕も結構考えました。今の選手の雰囲気を見ると、ワールドカップ優勝を掲げることがベストだと思って掲げています」

「それを達成するために大事なことは、最終的にワールドカップで結果を残すために、これからの試合結果に一喜一憂しないこと。もちろん、全勝して本大会に臨めるのがベストですが、その中でも改善すべきことが出るので、その積み重ねをワールドカップまでの期間にやっていくことがチームとして大事だと思います。どんな結果が出ても、過程に関してはブレずに、ワールドカップ優勝をとにかく掲げるというメンタリティーをチームとして持てるか。メディア、ファンの皆さんも同じ意識を持って挑めるかということが大事だと思います」

 このことについては森保一監督も「ワールドカップ優勝を目指す中で戦っていくということで私自身は監督をしています。世界一になるという強い気持ちを持ちながら、どうステップアップしていくかということを常に考えています」と言及。その上で、自身が率いたカタール大会を踏まえて次のように言葉を続けた。

「クロアチア戦で敗れた後、もっと上に行けたという思いと、選手たちにも絶対に行けたという思いがあるということを試合後にすごく感じました。PKで負けてしまったところを、オープンプレー、セットプレー、PKを含めてもっと緻密に準備してやっていけば世界一になれるという選手の感覚や私が感じた思いからチャンスがあると思っています。現実的な目標として世界一を考えています」

 世界一になるためには何が必要か。森保監督は「国中の関心事でないと優勝できないと感じています」と切り出し、遠藤の発言に同調しながら「全世界にいる日本人の関心事としてサッカーを見ていただき、共闘応援していただくことが、ピッチ上の選手のエネルギーとなり、パフォーマンスに直結します。より多くの方に代表の試合を見ていただけるよう、同心円の輪を広げていただければと思います」と共闘を呼びかけた。

 本大会までは残り1年。ワールドカップ優勝という大きな目標に向けて、残された時間は多くない。リヴァプールという勝利が義務付けられた世界屈指の名門でプレーする遠藤は「選手は毎試合勝って当たり前の雰囲気、メンタリティーを持った選手が揃っています。一喜一憂せず、目標がそれぞれ明確にあって、そこに向けて積み上げています」と前置きしつつ、代表チームへの自信を口にした。

「今の日本代表チームに似た雰囲気だと思います。僕が表現しているところもあるかもしれませんが、タイトルを取ったり何かを成し遂げる上で大事なメンタリティーです。あとは細部にこだわれること。結果が出た中でも、さらに良くするためには何をしなければならないかというサイクルがあり、継続して結果を残し続けられることも、タイトルを獲得する上で欠かせないものだと思います。このチームでも、今シーズンのリヴァプールでも誰が出ても結果を残しています。その中で、みんながチームために何ができるかということを考えているというところで、すごく良いチームになってきていると思います」

サッカーキング

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