可能性はゼロじゃない 世界一監督を狙う「球団の名前」【WBC】

2023年3月23日(木)12時12分 ココカラネクスト

(C)Getty Images

 侍ジャパン日本代表は第5回大会となったWBC決勝戦(マイアミ・ローンデポパーク)を米国と戦い3ー2と下し、3大会ぶり14年ぶりの世界一奪還を果たした。
 
 投打にわたって活躍、大会MVPに輝いた大谷翔平、最後まで苦しみながら決勝戦でアーチを放った村上宗隆、侍ジャパン初合流ながら前向きな姿勢で一躍チームに溶け込み人気者となったヌートバー、チーム最年長で兄貴分としてチームをまとめあげたダルビッシュ有など、様々なストーリーに人々が共感した。

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 そして何よりもこのチームをまとめ上げた栗山英樹監督への称賛の声が高まっている。常に「すべては選手の力」として前に出ることはなく、不振な村上も我慢して起用し続けるなど、チームの和を作ってきた。決勝戦ではまさかの7投手継投、最後はダルビッシュから大谷の夢のリレーを実現するなど、すべて「栗山監督でなければ描けなかったストーリー」(球界関係者)と日本中に感動を巻き起こした。

 その栗山監督は試合後に「今日で監督が終わるので、明日から全く何も肩書がない人になる。個人的にはこれが最後のユニホームだと思っている」と任期を終える侍ジャパンの監督と共に現場から離れることを示唆。一方で世界一監督となったことで、その手腕が改めて注目を集めており、水面下では獲得を狙う球団もあるとささやかれている。

 そこには今季、V奪回を目指す巨人も含まれる。栗山監督を推すメリットもあるという。

 「今大会注目を集めたのは栗山監督の選手への接し方にもあります。ダルビッシュが選手のことを常に尊重してくれる、稀有な監督と表現していましたが、特に侍の中心メンバーともなった若い選手への接し方、モチベーションの高め方が抜群にうまかった。こういった点はどのチームでも注目していると思います」(同)

 巨人においては2年連続V逸となっていることで今シーズン、結果を残せなければ原辰徳監督の勇退もありうると見られている。その点でWBC世界一奪還の功績も反映され、後任監督にリストアップされる可能性も出てきたというのだ。

 また巨人の監督といえば、ここまで生え抜きのスター選手が務めるのが定石だった。過去にも星野仙一氏やボビー・バレンタイン氏らの名前が浮上したこともあったが、伝統球団の強固なカベの前に、実現には至らなかった経緯がある。

 しかし、今回、侍ジャパンの監督を務めたことで主催者に名を連ねる親会社の読売新聞社とのパイプも築かれた。「世界一監督」の称号を手に入れた過去2人は王貞治氏、原辰徳氏といずれも巨人のレジェンド。そのブランド力に匹敵する「第3の監督」となったことで今後の去就に注目が高まっているのだ。

 現在チームを預かる巨人の原監督、また長嶋終身名誉監督と栗山監督の絆の深さも知られている。今大会前にも栗山監督は原監督に戦いに向かう心構えを聞いており、「禅譲」にも支障はないと見られる。

 今や「上司にしたいナンバーワン」とまで言われ、日本中から注目を集める栗山采配の続きはまたどこかのチームで見られるのか。今後も注目の存在となりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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