阪神・岡田顧問「吉田イズムをチームに継続することが私の役割」 体調不良の中、弔辞で恩師に別れ
2025年3月26日(水)5時15分 スポーツニッポン
吉田さんと師弟関係にあった阪神の岡田彰布オーナー付顧問は弔辞の冒頭で「監督、大事な時に声が出ないんです。体調壊して、もっとたくさん語りたかったんですけど、ちょっと聞きづらいかもわかりませんけど、監督聞いてください」と体調不良で声がかすれる中、感謝の思いを伝えた。
日本一になった85年のシーズン前に、二塁コンバートの打診を受けると「高知・安芸キャンプでは日が落ちるまで想像を絶するほどのハードなノックで、ディフェンスの大切さを徹底的にたたき込まれました。“守りで攻めろ”と言われたのは吉田さんが初めてでした」と自身のプロ野球人生の転機に吉田さんがいたことを強調。オリックスから阪神に指導者として復帰したのも、吉田さんの発案だったと感謝した。
85年の巨人戦でバントを指示された思い出も打ち明け、550人が参列した会場を沸かせた岡田顧問は「当たり前のことを当たり前にやる吉田イズムをチームに継続することが私の果たすべき役割」と遺影を前に誓っていた。(鈴木 光)
▼阪神OB会長・掛布雅之氏 改めて吉田さんと取り組んだ野球への思いがこみ上げてくる会だった。僕の野球の土台をつくってくれた監督。感謝しかない。85年に4番として使っていただき「自由にやりなさい」とサインが出たこともなかったが、その自由は我慢することだと教えられた。4番が我慢しないと打線がつながらないというのは今も残っている。守りを大事にしながら、攻める監督だった。今年、天国の吉田さんに藤川監督が素晴らしいメッセージを送ってくれることを期待している。