日本ハム・金村 初の開幕投手でプロ初完投&初完封!新庄監督も絶賛「安心しかない投球」
◇パ・リーグ 日本ハム2—0西武（2025年3月28日 ベルーナD）
昨季から身長1メートル76は同じでもマウンドで大きく見えた。大卒3年目で初めて任された開幕投手。日本ハム・金村は6安打に封じ、プロ初完投＆初完封で応えた。球団では98、99年の岩本勉、08年のダルビッシュ以来、17年ぶり3人目（4度目）の開幕戦完封の快挙を成し遂げ、ヒーローインタビューで一気に表情を緩めた。
「完投もしたことがなかったし、昨年は9回に打たれることがたくさんあったので。成長した姿を見せられたんじゃないかな」
白熱した投手戦を制した。昨季奪三振王の今井との投げ合い。「先制点を絶対に与えないという気持ちで投げていた」。3回まで完全投球と上々の滑り出し。以降は毎回走者を許しても味方の好守に助けられて粘り、7回に清宮幸の先制右越えソロ、9回にはレイエスの左中間へのダメ押し弾を呼び込んだ。
沖縄生まれでマイペースな右腕。昨オフには会食の約束を50分遅刻し、待たされた3歳上の伊藤は「本当に時間を守れなかった」と振り返る。昨年11月のファン感謝祭で新庄監督から開幕投手に指名。今年1月には伊藤との合同自主トレで毎朝7時起床の規則正しい生活を叩き込まれ、日々の生活のルーティンが身についた。
過去2年間で2桁勝利はもちろん、規定投球回も到達したことがない。12球団一番乗りの完封で25年を好スタート。成長を願って大役に起用した新庄監督にも「安心しかない投球をしてくれた」と絶賛された。「スタッフ、監督含めて皆さんに感謝。そして今日で終わりではなく、ここからがスタートなので」。たくましく成長した姿があった。（清藤 駿太）
