アマチュアV、憧れの先輩を打倒… 中島啓太これまでの優勝を振り返る

2024年3月31日(日)21時8分 ALBA Net

2021年のアマチュア優勝から3年。中島啓太が欧州ツアーでも優勝カップを手にした(撮影:佐々木啓)

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DPワールド(欧州)ツアーの今季出場6試合目で、悲願の初優勝を果たした中島啓太。昨年の日本ツアー賞金王が青木功松山英樹、久常涼、星野陸也に続く、日本勢5人目の同ツアー優勝者として歴史に名を刻みこんだ。これが日本を含めツアー通算5勝目。これまでの優勝を振り返る。


■2021年「パナソニックオープン」
日体大3年時に出場した大会で、中島は男泣きすることになる。3日目を終え、首位に1打差の4位タイにつけると、最終日に「68」をマーク。トータル18アンダーで並んだ永野竜太郎とのプレーオフに勝負はもつれ込んだ。

その1ホール目。ピン左4メートルのラインにつけると、ここから2パットのパー。永野は1.5メートルのパーパットを外し、史上5人目のアマチュア優勝を成し遂げた。グリーンわきで待っていた大学の先輩・河本力からウォーターシャワーで祝福を受けると、アテストテントで涙。「たくさんの人から“優勝をめざして”と応援いただいていたので、応えることができて本当にうれしい。心臓の音が聞こえるくらい緊張していました」など、よろこびを語った。

■2023年「ASO飯塚チャレンジドゴルフ」
ずっと背中を追いかけてきた2学年上の先輩を倒しての、価値あるプロ初勝利だった。3日目を2位で終えた中島だが、その時トップにいたのは憧れの選手のひとり金谷拓実。3打ビハインドで最終日最終組に入ると、まずは「65」をたたき出し、金谷と同じトータル29アンダーでホールアウトした。

プレーオフ2ホール目。最後30センチのウイニングパットを決める時は、高まる感情を抑えこむので精いっぱい。そして勝利を迎えた瞬間に涙が止まらなくなり、すぐに金谷と抱擁を交わした。「“すごく良かった”と言ってもらえて、うれしかったです」。どんな言葉よりも胸を熱くしてくれる祝福だった。「ずっと金谷さんの背中を追ってきた。今後海外に行くと思うので、同じ舞台でまた優勝争いができれば光栄です」。“ライバル関係”は今後も続いていく。

■同年「横浜ミナト Championship 」
首位と2打差で出た最終日。6バーディ・1ボギーの「66」をマークし、トータル13アンダーで逆転優勝を果たした。2位が同学年の蝉川泰果、3位が2学年上の清水大成と若手が上位に名を残した新規大会で、シーズン複数回優勝を達成というひと際強いインパクトを残した。

2番パー4のバーディパットを打つ前に、ゲリラ豪雨が襲い競技が中断。それでも中断明け直後の4メートルを見事に沈めるなど、その集中力の高さも印象に残る。「これまでは『落ち着け』とか考えることが多かったけど、今は客観的に把握することができて、すごく冷静になれている」。成長も実感できた勝利だ。日体大時代の4年間を過ごした思い出の地・横浜で改めて「早く松山英樹さんのいるPGAツアーにいくような選手になりたい」と夢を語った。

■同年「マイナビABCチャンピオンシップ」
「66」をたたき出した3日目に単独トップに立つと、最終日も再びの「66」で逃げ切り。ウィニングパットを沈めると、左手のコブシを力強く握った。優勝スコアのトータル24アンダーは、2003年に片山晋呉が記録したトータル23アンダーを上回る大会新記録。20年ぶりに記録をぬりかえ、「すごく光栄。来年また挑戦して、自分のスコアを超えられるように頑張りたい」と照れ笑いも見せる。

また、ここで賞金2400万円を獲得。金谷を抜き去りランキング1位への返り咲きにも成功した。「まだ残りの試合があるので。最後まで集中して、賞金王目指して頑張りたい」という宣言を立て、結果的にそれが実現することになる。初めて中島と最終日最終組を回った蝉川が「別格に上手かった」と賞賛の言葉を送るほどの圧巻の勝利でもあった。


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