GT300に『サクセス給油リストリクター』が新導入。スーパーGTの2025年規定が一部改訂
2025年3月31日(月)12時55分 AUTOSPORT web

スーパーGTをプロモートするGTアソシエイションは、3月27日付の『2025 GTAブルテン No.009-S』にて2025年スーパーGTスポーティングレギュレーションの一部改訂を発表した。第23条のサクセスウエイト制の部分が変更され、GT300クラスに『サクセス給油リストリクター』が新導入される。
JGTC全日本GT選手権のウエイトハンデ時代からシリーズの特徴にもなっているサクセスウエイト制。これは搭乗するドライバーの通算ポイントに応じた“重り(ウエイト)”が搭載されることで、各クラスの車両性能を均衡させ、チームの総合力で競えるようにするために導入されているもの。
このサクセスウエイト制は、昨年まではGT500クラスはサクセスウエイト100kgを上限に、50kgを超えた場合はエンジン出力が絞られる“燃料流量リストリクター”を併用しての調整、GT300クラスは第1戦から第3戦まで80kg、第4戦以降は50kgが搭載上限となっていた。
今回一部改訂では、GT300クラスも上限100kgに変更され、課されたサクセスウエイトが50kgを超えた場合は『サクセス給油リストリクター』と呼ばれる“給油流量リストリクター”径の調整を併用することになった。こちらはGT500クラスとは異なり、燃料補給時間が絞られることになる。
この変更によって、サクセスウエイトの上限は両クラスとも100kgに統一され、GT300クラスは課されたサクセスウエイトをピットストップの給油時間で調整することになるという。なお、サクセス給油リストリクターの径は、各車両のBoP(性能調整/スーパーGTでは参加条件)で指定される流量リストリクターの径に応じて規定され、レースごとにブルテンで公示が行われる。改訂条文は以下のとおり。
第23条 サクセスウエイト制(SpR p.26)
上記1項におけるサクセスウエイトは、100kgを上限とし、この上限を超える分は積載を免除されるが、数値上の累計は行われる。
一部省略
GT300クラス車両については、課されたサクセスウエイトが50kgを超えた場合、次のとおり給油流量リストリクター(以下『サクセス給油リストリクター』という)径の調整を併用したサクセスウエイトが課される。
1)第28条 燃料に従った燃料補給装置に対し、BoPで指定される流量リストリクターに加えて本項で規定されるサクセス給油リストリクターを自動遮断弁の直下に装着しなければならない。サクセス給油リストリクターはカプラーと一体の状態でGTAより配布され、加工や改造は一切禁止される。
2)サクセス給油リストリクターは燃料補給装置に装着した状態でGTAによる封印を受けなければならない。
3)課されたサクセスウエイトの重量に応じたサクセス給油リストリクターの径は、各車両のBoPで指定される流量リストリクターの径に応じて規定され、スーパーGTレースブルテンで公示される。
4)サクセス給油リストリクターは第28条 燃料で定められた給油ホースの最小長さには含まれない。