「ボールはファンの権利」大谷翔平の“記念球”を巡る騒動に混乱 地元記者はド軍の対応に苦言「完全に回避できた話だ」

2024年4月5日(金)16時30分 ココカラネクスト

大谷が放ったホームランボールを巡って小さくないトラブルが起きた。(C)Getty Images

 大谷翔平(ドジャース)が放った新天地での第1号本塁打のボールを巡り、思わぬ混乱が起きていた。

 話題となっているのは、現地時間4月3日に本拠地ドジャー・スタジアムで行われたジャイアンツ戦で、大谷が放った待望の一発だ。40打席ノーアーチで迎えた7回裏に弾丸ライナーで右中間スタンドに叩き込むと、地元ファンだけでなく、各国メディアも大いに沸いた。

【動画】大谷翔平の第1号に熱狂 ドジャースファンの総立ちぶりが見えるシーン

 苦しんだ末に生まれた移籍後第1号とあって本人にとっても重要な一打となった。それだけにホームランボールの行方は小さくない注目を集めたわけだが、大谷は試合後の囲み取材で「戻ってファンの人と話して、いただけるということだったので。僕にとってはすごく特別なボールなので、本当にありがたいなと思いました」と説明していた。

 ただ、おそらく本人のあずかり知らないところで騒動は起きた。米スポーツ専門メディア『The Athletic』によれば、ホームランボールをキャッチしたアンバー・ローマンさんは、記念球を保持しようとしていたものの、回収のために交渉を持ちかけた職員から手放すよう圧力をかけられたというのだ。

 通常、今回のような記念球は、公式な認証を受けてから価値が出るものなのだが、同メディアの取材に応じたローマンさんによれば、ドジャースの職員は交渉の際に「ボールを保持するなら認証しない」と断言。やむを得ず全てサイン入りのバット1本、キャップ2個、ボール1個との交換に応じたという。

 この舞台裏で混乱が報じられると小さくない波紋は起きた。一連の様子を伝えたニューヨークの日刊紙『New York Post』は「ドジャースでのオオタニの初本塁打は物議を醸している」と銘打った記事を掲載。「認証がなければボールに価値はなくなる。ゆえに圧力をうけたファンは“ささやかな景品”でボールを手放すことになった」と指摘した。

 また、米版『Yahoo! Sports』のジャック・ベアー記者は、「ドジャースは、ホームランボールを巡る交渉でさえも、不必要だったショウヘイ・オオタニの狂騒を避けられなかった」と球団の対応に苦言を呈している。

 ベアー記者は、ホームランボールに関して、「サイン入りの小さな記念品だけで十分な場合もあるが、冷たい現金に換金される時もある。重要なのは、ボールを持って家に帰るかどうかはファンの権利だということ」と断言。球団職員のローマンさんに対する交渉内容に「ファンを脅す行為は球団にとって損失となる。トータルで見れば、今回の話は奇妙であり、ドジャースは完全に回避可能なものだった」と論じている。

 ボールの行方でさえも小さくない物議を醸す大谷。これはある意味で、彼のスター性を物語るエピソードとも言えそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

ココカラネクスト

「大谷翔平」をもっと詳しく

「大谷翔平」のニュース

「大谷翔平」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ