阪神 必死の継投零封リレーで「虎の子の1点」守り抜いた 藤川監督「ブルペンがチームの心臓」
2025年4月7日(月)5時15分 スポーツニッポン
◇セ・リーグ 阪神1—0巨人(2025年4月6日 東京D)
虎の子の1点を必死の継投策で守り切った。藤川監督は「ブルペンがチームの心臓。そう思い続けている。非常にいいチームワークで、この3連戦、ハマりましたね」と語り、ブルペン勢を勝利の立役者として称えた。
6回2死一、三塁で、先発の門別からルーキー工藤に代えたのが、最初の決断。球数は83で、「もしかしたら最後までいけるんじゃないかと思うぐらいの投球内容」。迷いかねない状況ながら、スパッとスイッチして采配を的中させた。
7回には石井を送り出した。藤川政権で初となる3連投を託したのは「もともと連投に制限を持っていない。日曜日だし、どうしても勝ちたい」という勝利への執念だった。
23年と昨年に1度ずつ3連投を経験している右腕は、先頭のヘルナンデスに二塁打を浴びた後が見せ場。次の代打・増田大の投前バントを好フィールディングで三塁で刺したことで、無失点で切り抜けた。9試合で5試合計6イニングを任されるタフな展開にも「マウンドに立っている時点で、準備は終わっている」という頼もしい言葉で、疲労を表に出さなかった。
最後の2イニングは、桐敷—岩崎でつないで逃げ切った。巨人戦で2安打以下の1—0勝利は71年以来54年ぶり2度目。本塁打が出やすい東京ドームでは初で、「伝統の一戦の最少安打&最少得点勝利」を達成できたのは、ブルペンが充実しているからこそ。指揮官は「まだ岡留や漆原や、どんどん数を増やしているところ。つくっている途中」とさらなる拡充を目指す。ゲラの不調で負け越したDeNA戦の悪夢を払しょく。心臓部分がしっかりすれば、チームの血の巡りも良くなる。(倉世古 洋平)
≪岡本に雪辱≫岩崎は前夜に2ランを浴びた岡本に雪辱した。9回から登板し、先頭打者で迎えた相手の主砲を2球で追い込み、最後は右飛に仕留めた。甲斐は二飛、ヘルナンデスは遊直で3者凡退。門別の初勝利につなげたことは「誰(が先発)でも一緒ですよ」とクールに語りつつ、1点差を守り抜いた白星については「凄く大きいと思います」と短い言葉に実感を込めた。頼れる守護神は今季9試合目で早くも4セーブ目を挙げ、リーグ単独トップに立った。