金本知憲氏 4年ぶり再会の阪神・前川にエール「真っすぐに強くなれ」 同じ左打者で以前より絶賛
2025年4月9日(水)5時15分 スポーツニッポン
◇セ・リーグ 阪神0-1ヤクルト(2025年4月8日 甲子園)
虎の“アニキ”が、大きな期待を寄せる若虎に熱い金言を送った。記念すべき球団創設90周年の甲子園開幕のイベントに、レジェンドOBが集結。試合前の記念セレモニーに初登場した金本知憲氏(57=本紙評論家)は、聖地にひときわ大きな拍手で迎えられた。
12年の現役引退以来「13年ぶりになるね」という左翼のポジションに就いた。そこに「6番・左翼」で出場した前川がダッシュで駆け寄って頭を下げた。
前川の智弁学園在籍時、3年春の選抜大会前にテレビ番組の企画で金本氏が同校を訪れて21年以来4年ぶりの再会。当時、打撃不振の真っただ中だったスラッガーに腰の回転を「平行に回せ」などと助言を授けてから状態が上向き、夏の甲子園では2本塁打を放つなど、自らの助言でプロ入りを後押しした。
同じ左打者で、金本氏がかねて「振る力がある」と絶賛するかわいい後輩。今回は「悩んでいるみたいだけど、真っすぐに強くなれ。それがいいバッターになる最低条件」とグラウンド上でエールを送った。前川は、その言葉をしっかりと胸に刻んで試合に臨んだ。
0—0で迎えた5回先頭の2打席。追い込まれてから高橋のチェンジアップを右前へ運んだ。好投した左腕に一矢報いたが、納得はしていない。「少しでも(状態を)良くしていけるようにしていかないといけない。全然、数字的にも結果を残していない。しっかり結果を残して、チームが勝てるように頑張りたい」と決意を新たにした。21年12月の入団会見で将来的な背番号「6」の継承を誓った21歳。再び“アニキの教え”から状態を上げていく。(石崎 祥平)