岡田武史氏、監督解任決断は「尊重」 S級返上は「だいぶ前。未練出るのが嫌だから」
2018年4月10日(火)14時45分 サッカーキング
FC今治のオーナーを務める傍ら、JFA(日本サッカー協会)で副会長を務めた岡田氏だが、当初からクラブ経営を優先することを公言し、任期満了に伴い今年3月に退任した。一方でJFAは前日の9日にヴァイッド・ハリルホジッチ氏を日本代表監督から解任し、技術委員長だった西野朗氏を後任にすることを発表。タイミングもあり、多くの報道陣が姿を見せた。
監督交代について岡田氏は「最後の決断だったと思います。決断は誰にもわからない。協会として会長の決断されたこと尊重したいです。(このタイミングでの解任の理由は?)詳しくはわかりませんが、(本大会の)2カ月前に交代するリスクがあることはわかっているはずです。西野さんはJリーグで結果を残していますし、(問題の一つとされたコミュニケーション面について)もともとうまい人だと思っています。今のチームを知っているという意味でも(代えるとすれば)ベストな選択だと思います」とコメント。
選手と監督のコミュニケーション面を田嶋幸三JFA会長は解任理由として挙げたが、「監督は選手に好かれる必要はありません。ただ、一目置かれるような、嫌いだけどしょうがないというものはないといけないと思います。ハリルホジッチ監督がどうだったかは、私には判断できませんが」と話す。
これまでに2度、本大会への道のりの途中で日本代表監督を引き継ぐという経験がある岡田氏。しかし、ハリルホジッチ監督解任のタイミングで指導するのに必要なS級指導者ライセンスを返上したことが報じられた。今後、代表監督をやる気持ちがあるかを問われると、質問を遮るかのように即答で「ない」と断言した岡田氏は「一人の人間として、新しい挑戦をするべきだし、その方がワクワクする。監督というものに未練が出るのが嫌なので、自分自身の弱い心があるのでやめておこうと」と、理由を明かし、「(返上の話は)だいぶ前なんだけど今頃その話が出てきたんですけど」と、ライセンス返上から時間が経過していることを示唆した。
協会を離れた岡田氏だが、「僕が支えるという出しゃばったことはないですが、相談があれば力にはなりたい」と話し、「勝つためにベストを尽くすと信じています。日の丸を胸につけて戦うからにはポリシーや哲学、好きなやり方はあると思うが、戦う姿勢を見せてほしいです」と、代表にはエールを送っている。