SBK:カワサキの好調なレイに対して不調のサイクス、「セットアップに答えが見えない」

2018年4月16日(月)18時15分 AUTOSPORT web

 4月14〜15日にかけて行われたスーパーバイク世界選手権(SBK)第3戦アラゴンラウンドで、カワサキ・レーシングチーム・ワールドSBKのふたりは対照的な週末を送った。レース1で優勝、レース2で2位表彰台を獲得したジョナサン・レイに対し、チームメイトのトム・サイクスは2レースともに表彰台を逃したのだ。


 レース1、レイは2番手、サイクスは3番手のフロントロウスタート。しかし2周目に11コーナーで多重クラッシュが発生し、レースは一時赤旗中断となる。


 約25分の中断ののち再開したレースで、レイは好スタートを切りトップ集団で周回。一方で、サイクスは4番手から7番手にまで順位を落としている。終盤、レイは2番手以下を引き離し独走態勢を築きトップでチェッカー。サイクスは6位でレース1を終えた。


 レース後のコメントも対照的だ。レイは「僕は最初から、このレースで勝つチャンスがあるとわかっていたよ」とレース1を戦うにあたり自信を持っていたと語っている。


「コースコンディションがうまくぴたりとはまった。タイヤはこの天候のなかでよく機能したし、僕はいいリズムを見つけることができて自信を持つことができたんだ。特にレース終盤には、僕はとても強い走りをするとわかっていた」


 対してサイクスはレース1を「奇妙なレース」と表現しながら「僕はとても失望している。何か所かでとても苦労しているんだ」と苦しいレースだったことを明かしている。


「ベストなセッティングを懸命に見つけようとしているんだけど、加速面でかなりあきらめなければならなくて。コーナーの進入速度はとてもいいんだけれど、コーナー出口がよくないんだ」


 カワサキのZX-10RRは2018年シーズンからライバルのマシンに比べ回転数が600回転低く制限されている。それが原因ともいえるだろうが、しかし状況はレイも同じだ。


「長いダウンヒルのストレートでスリップストリームを使ってさえ、50から100メートル遅いんだ。つまり、僕らのスピードを上げるのに時間がかかるということなんだ」


■9番グリッドから表彰台に上がったレイと「答えが見えない」サイクス


 レース2はリバースグリッドによりレイは9番手、サイクスは3番手からのスタートだった。後方から追い上げを見せたレイはトップ争いを展開。終盤にはリヤタイヤのグリップが落ちたこともありデイビスにウイナーを譲ったが、1秒184差で2位表彰台を獲得している。サイクスはフロントロウスタートだったものの、じりじりと順位を落としレース1と同じく6位でフィニッシュした。


「最終ラップに全力を尽くしたけれど、12コーナーで行き過ぎてしまった。でも、楽しかったよ!」とレース後に前向きなコメントをしているレイに対し、やはりサイクスは苦々しくコメントしている。


「バイクを曲げることに本当に苦しんでいる。ひどく残念だ。あるエリアではいい感触ではあるけれど、全体的に長いコーナーを曲がりきることに苦労している。失望しているけれど、ひとつの週末だったのだとも思う。レースのセットアップに答えは見えなかった」


 レイはこのアラゴンラウンドでシーズン2勝目を挙げ、ランキングトップを守った。サイクスはランキング7位、まだ6レース目とはいえ、チームメイトに早くも水をあけられてしまった感は否めない。第4戦オランダラウンドはすでに今週4月20〜22日に迫っている。サイクスが表彰台でチームメイトと肩を並べる姿を見ることができるだろうか。


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