水原容疑者の”違法賭博トラブル”は氷山の一角か 米メディアがスポーツギャンブルの実情に見解「悲劇的によくみられる行動だ」

2024年4月21日(日)17時30分 ココカラネクスト

損失を取り戻そうとまた賭ける…水原容疑者も泥沼にハマっていった(C)Getty Images

 長年にわたり、大谷翔平(ドジャース)の通訳を務めながら、違法賭博に関わっていた水原一平容疑者の事件による衝撃は、野球界の枠を超え、米国内を揺るがしている。

 連邦捜査当局により、違法賭博の借金返済のため水原容疑者が大谷の口座からの不正送金していたことや、銀行とのやり取りの中で、自らを「大谷」と偽っていたことなどが明らかとなった。

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 中でも驚くべきは、胴元側に送ったとされる、1600万ドル(約24億円)以上という金額だ。自らを「ギャンブル依存症」と語ったという水原容疑者の精神が常軌を逸していたとも、容易に想像できる数字だ。

 この一件をきっかけに、米国メディアでは違法賭博やギャンブル依存症に関しての話題が連日のように伝えられている。ニュースサイト『The National Era』では現地時間4月19日(日本時間20日)、国内におけるスポーツベッティングにおけるトラブルを掘り下げるトピックを配信している。

 トピックでは、米国内において、スポーツ賭博に深入りし抜け出せなくなった過去の依存症の例などを紹介するとともに、水原容疑者の事案に言及。1回の賭け金、2年間の純損益が、いずれも「途方もない金額」だったとして、「それにもかかわらず、このような行動を続けることは、他のケースでも悲劇的によく見られることだ」とする、専門家の見解を綴っている。

 さらに、多くの州でスポーツベッティングを合法化した2018年以降より、オンラインで簡単にアクセスできるようになったとして、「商業ゲーム業界はかつてない成長を遂げ、ギャンブルに関連する問題の増加につながった」と指摘。国内でのオンラインベッティングの拡大がトラブルを生む一因となっていると説明している。

 また、「ミズハラはギャンブルに制限をかけようとしていたにもかかわらず、彼のギャンブル癖を抑える努力は長続きしなかった」と論じており、その上で「多くのギャンブル依存症患者と同様、ミズハラもまた、損失が拡大し、それを取り戻そうとしても無駄だというサイクルに陥っていた」などと主張。

 同メディアは、現時点で米国内における、ギャンブル依存症対策や支援が不十分であると説くとともに、「ミズハラのような事件にスポットライトが当たるにつれ、あらゆる統計の背後には、闘争と救済という人間の物語が横たわっていることを忘れてはならない」としている。

 MLB新シーズンに色濃い影を落とすこととなった、違法賭博スキャンダル。もはや、スポーツ界全体で取り組むべき深刻な問題であることは間違いない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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