渡辺雄太 不退転の覚悟「次のチームで引退まで」米再挑戦否定し、Bリーグ入り 五輪への熱意も口に

2024年4月22日(月)5時30分 スポーツニッポン

 NBAで日本人最長となる6季目を終えたグリズリーズの渡辺雄太(29)が21日、都内で会見を開いた。前日に自身のSNSで表明した来季のBリーグ入りを改めて明言。既に20近いクラブから獲得に興味を示される中、次の所属チームで現役を引退する覚悟を口にした。新天地選択のポイントには自身を欲する熱量を挙げ、今夏にパリ五輪を控える日本代表への思いも口にした。

 生半可な決断ではない。渡辺は「現状では次に決めたチームで引退するまでやりたいと思っている。また米国で挑戦することは考えていない。Bリーグではもちろん優勝を目指す」と力を込めた。

 6季4クラブでプレーしたNBAで金銭的な保証を得てプレーしたのは最後の1年だけ。5季目までは解雇と背中合わせだった。来季所属は白紙で、今後、Bクラブとの交渉が始まる見通し。渡辺は「NBAでは欲してもらえる立場ではなかった。僕を本気で欲しいという熱量のあるチームに、自分の全力を注ぎたい」とチーム選択のポイントを挙げた。

 18年10月に日本人では田臥勇太以来2人目のNBAデビューを果たし、通算213試合に出場。レーカーズの八村には3月に米国を去ることを伝えた。精神的な問題で離脱したシーズン終盤に連絡を受け「来季はNBAにはいない」と打ち明けると「雄太さんがやってきた6年間は凄い」とねぎらわれた。「珍しく褒めてくれた。凄くうれしかった」と回想し「来季が塁にとって6年目だが、10年、その先もプレーすると思う。やれるところまでやってほしい」と思いを託した。

 今回の決断理由の一つに昨夏に沖縄で開催されたW杯の熱気を挙げた。「パリ五輪出場を決めた瞬間はバスケ人生で一番うれしかった。五輪で結果を残せれば、注目度が上がる。これからが全盛期。パリ五輪の直後に日本に帰ってくるのは一番いいタイミング」。五輪で8強の目標を達成し、今秋に新シーズンが開幕するBリーグでの挑戦をスタートさせる青写真を描いた。 (木本 新也)

【渡辺と一問一答】

 ——6年間のNBA生活を振り返って。

 「小さい頃に夢見たNBA選手になれた。逆境を乗り越えて成長できたので、自分を褒めていいと思う。最高で楽しい6年間だった。(大学時代を含めた)11年間は宝物で一生、自分の中で誇れる」

 ——Bリーグの情報は?

 「自分のことに精いっぱいでBリーグの動向は追えていなかった。知識は浅い。情報を知るのは大事。Bリーグのプレーオフは見たい。日本にこれだけ良いリーグがある。生まれ育ったところでプレーしたいと思った」

 ——日本ではどんな姿を見せたい?

 「NBAでは3点シュートや守備を求められたが、それ以上のことをやっていけたら。全てのことを一番高いレベルで求められる選手になりたい」

 ——日本で楽しみにしていることは?

 「日本食。焼き肉と寿司ですかね。日本は何を食べてもおいしい。食生活が今まで以上に充実すると思う」

スポーツニッポン

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