安定感抜群のバルサがラ・リーガ2連覇! 栄冠に輝いたトップチーム全選手を最速採点!

2019年4月28日(日)8時35分 サッカーキング

リーガ・エスパニョーラ2連覇を達成したバルセロナの選手たち [写真]=Getty Images

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 リーガ・エスパニョーラは28日に第35節が行われ、バルセロナはレバンテに1—0で勝利。これにより、バルサにとって通算26回目の優勝が確定した。

 シーズンを振り返ってみると、今季のバルサは「危なげなく」優勝を勝ち取ったと言っていいだろう。エルネスト・バルベルデ監督のチームマネジメントに、隙らしい隙はほとんどなかった。

 約9カ月に及んだラ・リーガの戦い。長丁場のシーズン中には、印象的な活躍を見せた選手もいれば、期待を大きく裏切った選手もいた。まだシーズンは終了していないが、優勝が決まったこの段階で、今季のラ・リーガにおけるバルサトップチーム全選手の出来を10点満点で採点。2連覇を達成したチームの中で、最高評価を勝ち取ったのは……。

※リーグ成績は4月28日時点のものです

GK
1 マルク・アンドレ・テア・シュテーゲン

【リーグ成績】
35試合出場(うち16試合クリーンシート)

【採点】
8.5点

【寸評】
 今季もバルサのゴールマウスにしっかりと鍵をかけ、“絶対守護神”であることを知らしめた。決定的なピンチの場面をむかえても、慌てふためく様子は微塵も見られない。また、フィールドプレーヤー顔負けの足元の技術には、さらに磨きがかかった感もある。

13 ヤスパー・シレッセン

【リーグ成績】
0試合出場

【採点】
5.5点

【寸評】
 出場機会がまだないため、ラ・リーガにおける採点となるとどうしても数値が低くなる。既に昨季、素晴らしいセービング力やフィード能力の高さは証明済みだが、正ゴールキーパーであるテア・シュテーゲンの壁はやはり高かった。

DF
2 ネルソン・セメド

【リーグ成績】
24試合出場1ゴール2アシスト

【採点】
7.0点

【寸評】
 今季評価を高めた選手の一人。攻め上がるタイミングや前線の選手との連携、守備対応などで飛躍的な成長を遂げた。まだ大一番ではセルジ・ロベルトがファーストチョイスとなることが多いが、右サイドバックのポジションを完全に奪い取る日も近いかもしれない。

3 ジェラール・ピケ

【リーグ成績】
33試合出場4ゴール3アシスト

【採点】
8.5点

【寸評】
 今季をとおして素晴らしいパフォーマンスを披露。32歳となった今も、最終ラインの統率者であることを証明した。また、4ゴールを挙げるなど持ち前の攻撃センスもいかんなく発揮。まさに大車輪の活躍で、バルサの優勝に貢献した。

6 ジャン=クレール・トディボ

【リーグ成績】
1試合出場0ゴール0アシスト

【採点】
5.0点

【寸評】
 トゥールーズで“干されていた”時期を経て、2019年1月31日に前倒しでバルサに加入した。第32節ウエスカ戦でようやくラ・リーガ初出場を果たしたため、採点はどうしても低め。だが、身体の強さを活かしたキープやパス出しの能力には、きらりと光るものがあった。

15 クレマン・ラングレ

【リーグ成績】
22試合出場1ゴール0アシスト

【採点】
8.0点

【寸評】
 左利きのセンターバックとして、今季新加入ながら完全にレギュラーの座を確保した。サミュエル・ユムティティの負傷離脱があったとはいえ、チャンスをきっちりと活かした点は高評価に値する。ビルドアップの精度が上がれば、さらに評価は高まっていくだろう。

17 ジェイソン・ムリージョ

【リーグ成績】
2試合出場0ゴール0アシスト

【採点】
5.0点

【寸評】
 クラブが行った不可思議な補強の“犠牲者”。2018年12月21日にバルサにやってきたものの、バルベルデ監督の信頼を得られているとは言い難い。ラ・リーガの出場はわずか2試合で、クラブが買い取りオプションを行使することはまずないだろう。

18 ジョルディ・アルバ

【リーグ成績】
34試合出場2ゴール10アシスト

【採点】
8.5点

【寸評】
 今季も、左サイドバックは彼の“神域”だった。90分間をとおして何度もアップダウンを繰り返し、攻守にわたって絶大な貢献度を誇った。リオネル・メッシとのコンビネーションはもはや“鉄板”。第33節のレアル・ソシエダ戦では、フォワードさながらのゴールを決めた。

20 セルジ・ロベルト

【リーグ成績】
27試合出場0ゴール7アシスト

【採点】
7.5点

【寸評】
 今季も右サイドバックとして、出色の出来栄えを示した。効果的な攻め上がりで攻撃に厚みを持たせるあたりは流石で、守備対応にも安定感があったと言える。中盤で起用されることも何度かあったが、こちらの出来はもう一つだったか。

23 サミュエル・ユムティティ

【リーグ成績】
12試合出場0ゴール1アシスト

【採点】
5.5点

【寸評】
 ワールドカップで悪化させた膝の怪我は、ユムティティのバルサでのキャリアに急ブレーキをかけた。チームを離脱しているうちにラングレの台頭を許し、復帰後も満足に出場機会を得られていない。出場した試合でも、かつてのような存在感はあまり見られなかった。

24 トーマス・ヴェルマーレン

【リーグ成績】
8試合出場0ゴール0アシスト

【採点】
5.5点

【寸評】
 慢性的なコンディション不良に苦しめられた。今季は8試合の出場にとどまっており、優勝を成し遂げたチームに貢献できたとは言えない。今季もスピードがある選手への対応は不安定で、ビルドアップの場面でも危なっかしさが目立った。

MF
4 イヴァン・ラキティッチ

【リーグ成績】
32試合出場3ゴール4アシスト

【採点】
8.0点

【寸評】
“偉大なる黒子”の影響力は、相変わらず絶大だった。状況に応じたプレーを選択できる賢さ、難しいプレーをいとも簡単にやってのけるスキルの高さには脱帽である。第26節レアル・マドリード戦では決勝弾をマークするなど、勝ち点3に直結する貴重なゴールも決めてみせた。この男がいなければ、バルサがラ・リーガ連覇を成し遂げられたかどうかは分からない。

5 セルヒオ・ブスケツ

【リーグ成績】
33試合出場0ゴール1アシスト

【採点】
7.5点

【寸評】
 代えの効かない選手であるため、シーズンをとおしてほぼ出ずっぱりの状態。そのためか、らしくないパスミスをしたり、無理なファールでカードをもらう場面も散見された。とはいえ、背中に目があるかのような間接視野の広さと、攻守のバランスコントロールは流石の一言。

7 フィリペ・コウチーニョ

【リーグ成績】
33試合出場5ゴール2アシスト

【採点】
6.5点

【寸評】
 今季、最も期待を大きく裏切った選手かもしれない。「クラブ史上最高額の移籍金」という金看板がついて回っているのは彼にとって不幸なことだが、プレーぶりからはリヴァプール時代のような覇気が感じられない。得意のカーブをかけたシュートが炸裂することもほとんどなく、シーズンの大部分でチームを勝利に導く活躍ができなかった。

8 アルトゥール

【リーグ成績】
26試合出場0ゴール1アシスト

【採点】
7.5点

【寸評】
 今季新加入かつ南米からの“直輸入”選手だったが、驚くべき早さでバルサスタイルに順応。テンポ良くボールを捌き、華麗なターンで相手を外すプレースタイルは、「ネクストシャビ」の触れ込みに恥じない。下部組織出身ではないが、バルサのアイデンティティを体現できる存在であることを示した。

12 ラフィーニャ

【リーグ成績】
5試合出場0ゴール0アシスト

【採点】
5.0点

【寸評】
 膝の負傷により、シーズンの大半を棒に振ることになってしまった。そのため採点は低いが、今季前半はメッシの負傷離脱をカバー。第10節レアル・マドリード戦では先発出場を果たし、ハードワークでチームの勝利に大きく貢献した。

21 カルレス・アレニャ

【リーグ成績】
14試合出場2ゴール0アシスト

【採点】
6.5点

【寸評】
 正式にトップチームの一員となった今季は、第14節のビジャレアル戦でリーグ初ゴールを記録。下部組織出身者らしく足元の技術に優れており、当初の想定以上の出場機会を得られている。第34節アラベス戦では中盤から飛び出す動きで先制点を挙げ、優勝を大きく引き寄せる勝利に貢献した。

22 アルトゥーロ・ビダル

【リーグ成績】
30試合出場2ゴール6アシスト

【採点】
7.5点

【寸評】
 出場機会の少なさをSNSで吐露し批判を浴びることもあったが、バルサ移籍初年度の今季は総じて高い評価が与えられるべきだろう。中盤にパワーをもたらし、どの試合でも全力を出し切るこのベテランは、チームに多くのものを与えてきたからだ。

FW
9 ルイス・スアレス

【リーグ成績】
33試合出場21ゴール6アシスト

【採点】
8.5点

【寸評】
 ラ・リーガでのゴール数は「21」にも及んでおり、メッシとのコンビはまさに“悪魔的”な破壊力を有している。第30節ビジャレアル戦、第31節アトレティコ・マドリード戦ではチームを救うゴールを奪取。理不尽とも言うべき得点力を見せつけた。ゴール以外でも、前線からのチェイシングやアシストで多大な貢献をしている。

10 リオネル・メッシ

【リーグ成績】
32試合出場34ゴール15アシスト

【採点】
9.5点

【寸評】
 過去何シーズンもそうだったように、今季のメッシも常に特別な存在で在り続けた。優勝を確定させた第35節レバンテ戦でも途中出場から決勝ゴールを挙げるなど、「チームを勝たせるプレー」を披露。彼がいるといないとでは、攻撃の機能度に雲泥の差が出てくる。シュート精度、フリーキックの完成度、チャンスメイク力、どれをとっても超一流。もはやこの背番号「10」を称賛する言葉は、世に出尽くした感がある。31歳になった今もなお、メッシは進化し続けている。

11 ウスマン・デンベレ

【リーグ成績】
28試合出場8ゴール5アシスト

【採点】
7.5点

【寸評】
 練習への遅刻など規律面の問題が取り沙汰されたこともあったが、シーズン中盤以降そのような声は聞こえなくなった。むしろ、相手を混乱に陥れる圧倒的な加速力や利き足を見分けられないドリブルテクニックなど、プレー面の良さばかりが目立っている。

14 マルコム

【リーグ成績】
12試合出場1ゴール2アシスト

【採点】
6.0点

【寸評】
 今季鳴り物入りで加入したものの、臨むような出場機会は得られていない。だが、シーズン終盤になって出番が徐々に増えてきており、パフォーマンスも決して悪くない。右サイドではカットインからのシュート、左サイドでは縦への突破など、効果的なプレーを見せ始めている点を採点に反映した。

19 ケヴィン・プリンス・ボアテング

【リーグ成績】
2試合出場0ゴール0アシスト

【採点】
5.0点

【寸評】
 スアレスのバックアッパーとして、2019年1月21日にバルサへとやってきた。しかし、バルベルデ監督の信頼を得るには至らず、出場機会はほとんど得られていない。半年間のレンタルで加入しているが、期間の延長はないと考えていいだろう。

文=松本武水
写真=Getty Images

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