大谷 爆速二塁打で「ビッグ・スマイル」今季自己最速!打球速度182・3キロ 今季初2試合連続マルチ
2025年4月29日(火)1時30分 スポーツニッポン
◇ナ・リーグ ドジャース9−2パイレーツ(2025年4月27日 ロサンゼルス)
ドジャースの大谷翔平投手(30)が27日(日本時間28日)、パイレーツ戦で今季初の2試合連続マルチ安打をマークした。2回には右翼線へ今季自己最速となる打球速度113・3マイル(約182・3キロ)の爆速二塁打。先発のタイラー・グラスノー投手(31)が右肩違和感で緊急降板する中、自慢の豪打でチームに勢いをもたらして逆転勝利に貢献した。
強烈な打球音。大谷のバットから発射された白球は、次の瞬間には右翼線で弾んでいた。2回1死一塁。92マイル(約148キロ)の内角シンカーを粉砕し、今季自己最速となる打球速度113・3マイル(約182・3キロ)の弾丸二塁打だ。あまりの速さに一塁走者E・ヘルナンデスは三塁でストップせざるを得ず、「速すぎるぜ!」とばかりに大谷を指さした。二塁ベース上の二刀流は満面の笑みで、実況も「ビッグ・スマイル!」と大喜び。続くベッツの中犠飛で1点を追加した。
初回の逆転劇も大谷が起点だった。2点を追う第1打席。7球目のツーシームが顔面スレスレを通過すると「うおっ!」と大声を上げてよけ、驚いたように目をぱちくりさせた。最後は四球を選び、ここから4点を奪って早々に逆転した。7回の右前打で今季初の2試合連続マルチ安打。デーブ・ロバーツ監督は「翔平の調子が戻ってきたことで、打線の中軸がしっかりしてきた」と復調を喜んだ。
先発グラスノーが右肩の違和感のため1回で緊急降板。既に左腕スネルも左肩の炎症で離脱している。ただ、指揮官は大谷の投手としての早期復帰の可能性を改めて否定。「翔平のリハビリプログラムは全く別で進めている。他の投手の状況が影響を与えることはない」。あくまで復帰のめどは球宴明けで、プランに変更のないことを強調した。
ならばバットで貢献するのが打者・大谷の仕事だ。「父親リスト」から復帰後は下降線だったが、前日と合わせて9打数5安打。打率・286まで戻した。あとは「パパ1号」だけ。豪快なアーチが飛び出せば、大谷は本来の姿を取り戻す。(奥田 秀樹通信員)