秋広優人よ、進め松井秀喜ロード!乗り越えるべき「大田泰示の壁」とは

2023年5月3日(水)11時0分 ココカラネクスト

大器として期待を集める秋広(C)CoCoKARAnext

 苦境にあえぐチームにとって、救世主と言っても差し支えないでしょう。

 巨人の偉大な背番号55の後継者・秋広優人選手のことです。「七番・レフト」でプロ初のスタメン出場となった4月22日のヤクルト戦(神宮)では、第一打席でライトに二塁打を放ち、プロ初安打初打点をマーク。同29日の広島戦(東京ドーム)では待望のプロ1号ソロを放ち、自主トレをともにした師匠格の中田翔選手と一緒に初の“お立ち台”に登壇。東京ドームがニュースターの到来に沸いたことも記憶に新しいです。

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 となると、巨人ファンの思いはただ一つ。背番号55の偉大な先輩・松井秀喜さんのような頼れるスラッガーになってほしいというものですが、その前に秋広には乗り越えなくてはいけない“関門”があります。

 スポーツ紙のデスクが言います。

「もはや球団内でもタブーになっていますが(笑)、背番号55の先輩にはもう一人、大田泰示選手がいるんです。彼も将来を嘱望され、期待されていましたが、その才能が巨人で花開くことはなかった。これは巨人の編成においても反省すべき過去として、記憶に刻まれているんです」

 大田選手は東海大相模時代、甲子園出場こそ果たせなかったものの、高校通算65発を誇る強打者として名を馳せます。2008年のドラフト会議では巨人とソフトバンクの2球団がドラフト1位で指名し、競合の結果、巨人が交渉権を獲得しました。このときのチーム内やファンの高揚感たるや、昨秋のドラフト1位、浅野翔吾に匹敵するものがありました。

 しかし−。

 巨人に在籍した8年間で、本塁打は合計9本止まり。安定した成績は残せず、1、2軍を行き来し、2016年オフには日本ハムへのトレードが決まるのです。すると、北の大地で開花。栗山英樹監督のもと、2019年には132試合に出場し、20本塁打、77打点と強打者として君臨。1億円プレーヤーへと躍り出たのです。

 前述のデスクは続けます。

「大田は本来ならのびのびと大きく育てたかったんですが、確実性を重視する余り、彼の持ち味を削ぐような指導になってしまったことは、今でも悔やまれます。しかし巨人は転んでもタダでは起きず、その時の反省を生かして、岡本和真を見事に4番打者へと育成した実績もある。秋広には松井さんのように、周りのアドバイスをいい意味で“聞き流す”強かさを兼ね備えて欲しい。全て聞いて頭が混乱しては、元も子もないですから」

 3日の試合では松井さんが東京ドームで始球式を行い、「新旧55番」が共演します。

 見習って欲しいのはその打棒だけでなく、「聞き流す力」。ファンの強い想いを乗せて、フルスイングを貫いて欲しいものです。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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