またも吉井マジック炸裂！２位浮上のロッテで日替わりヒーローが次々と現れる「舞台裏」

新任の吉井監督は手腕が高く評価されている(C)Getty Images

　ロッテは１０日の西武戦（ベルーナドーム）に３−２と勝利し、連勝。２位に浮上した。ケガ人も多く出る中、「やりくり上手」な吉井監督の起用が注目を集めている。

　再びロッテがエンジンをかけ始めた。ＧＷは１勝５敗１分けと苦しんだが、連休明けは２連勝。この日は３回二死満塁の好機にポランコが２点適時打を放つなど躍動、投げては小島和哉が７回３安打２失点と試合を作り、３勝目を挙げた。

【動画】１０日の西武戦、３回二死満塁の場面、ポランコが値千金の２点適時打を放った場面

　主力の荻野貴司、高部瑛斗、山口航輝などケガ人も多く出る中、３１試合で３１通りのオーダーを組むなど吉井監督は柔軟な起用でチームを機能させている。最近注目を集めているニューヒーローはプロ入り２年目の池田来翔（らいと）だ。

　今季初めて１軍昇格となった６日のソフトバンク戦で「２番・三塁」としてスタメン起用されると２安打と結果を残し、９日の試合ではプロ初本塁打も含め１試合３安打の固め打ちも披露した。パワーあふれる大砲候補に「積極的に打っていく打者なので」と吉井監督も信頼を寄せ、９日の試合から１番打者を任せている。期待の新星だ。

　開幕前は評論家陣の間でも下位予想が多かったロッテの快進撃を支えている裏には、チーム内の風通しの良さも影響しているようだ。

　池田も昇格した日に即スタメン起用され、結果を残している。こういった選手起用に関しては「よく状態がいいからといって上にあげながらなかなか使わないチームもある中、即スタメン起用して結果に結びつけるのはさすが。こうなると使われる選手も意気に感じ、下から推薦した首脳陣も面目を果たせ、ファームにいる選手もやる気になる」（球界関係者）と正に「三方よし」の起用となっていると評価を高めている。

　首位のオリックスもケガ人続出ながら、ロッテ同様に柔軟な起用で首位をキープしている。「ナカジマジック」は一躍有名となったが、今季は智将どうしの対決も注目を集めそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]