被弾増える大谷翔平…原因は捕手か、自らサインを出す影響か

2023年5月13日(土)6時0分 ココカラネクスト

最近はホームランを打たれることが目立っている大谷(C)Getty Images

 エンゼルス大谷翔平投手(28)の被弾が増えている。開幕5試合は被弾0だったが、ここ3試合で5被弾。ボール自体は悪くないが、1発によって中盤にビッグイニングを作られる傾向がある。

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 5被弾のうち2発は捕手に打たれたもの。4月27日(日本時間28日)のアスレチックス戦では、ランゲリアーズに中越え2ランを許すなど1イニング5失点と乱れた。5月9日(日本時間10日)のアストロズ戦では、エンゼルスでバッテリーを組んだ元女房マルドナドに逆転2ランを浴び、今季初黒星を喫した。いずれも低打率の捕手にスライダー系を打ち返され、配球が読まれている可能性が指摘されている。

 大谷は今季、左腕付近に装着した機械でボタンを押し、球種とコースを捕手に伝えている。試合時間短縮ルール「ピッチクロック」がメジャーで導入され、昨季まで捕手とのサイン交換に首を振ることが多く時間がかかっていた大谷は今季、自らサインを考えて出すことを選択した。

 捕手の役割は日米で違う。メジャーでは投手に気持ちよく投げさせることが主流だが、日本では捕手の危険察知能力が重視される。打者の特徴とデータを頭に入れ、見逃し方やステップから狙い球を観察し、あえてボール球をはさんだり、投手に一呼吸おかせたり、身ぶり手ぶりで投手に配球の意図を伝えるなど役割は多岐にわたる。

 単にサインを出すだけではない捕手のリード面の役割を、投手が1人でこなす負担はないのか。大谷は「責任も出てくるし、何より言い訳できない。1つ作業は増えるが、その分、楽しい」と新たなチャレンジにも前向きだ。

 投手がその日の自身のコンディションに合わせて配球を選択し、サインが合わないストレスもなく投球できるのは大きなメリットになる。とくにそれぞれの球種が一級品の大谷が、そうそう連打を食らうことはない。ただ走者を背負った時、同じテンポになって単調になりやすくなるなど、今後の課題になる。

 現状のエンゼルスは捕手に故障者が続出。コンビを組む若手が捕球に苦労する場面もあり、被弾や失点が増えている責任が大谷だけにあるとはいえない。捕手とのコミュニケーションをより深めていく必要がある。万能で知られる大谷が、さらなる進化を目指して取り組む「サイン出し」。配球の変化に注目していきたい。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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