【リーグワン】神戸がプレーオフ4強進出 スクラムで優位に立ち静岡に雪辱4トライ快勝
2025年5月18日(日)6時0分 スポーツニッポン
◇NTTジャパンラグビーリーグワン プレーオフ準々決勝 神戸35—20静岡(2025年5月17日 花園)
プレーオフ(PO)の準々決勝1試合が行われ、神戸(レギュラーシーズン5位)が静岡(4位)を35—20で下し、準決勝に進んだ。リーグ戦2戦2敗だった相手にスクラムで優位に立ち、計4トライで雪辱。初めて4強に勝ち上がり、24日に昨季王者のBL東京(1位)と対戦する。POは今季から2増の6チームが出場。準々決勝のもう1試合はきょう18日に東京ベイ(3位)と東京SG(6位)が顔を合わせ、勝者が25日の準決勝で埼玉(2位)に挑む。
負けたら終わりの一発勝負で、神戸が意地とプライドを示した。雨が降りしきる中でも得意の展開ラグビーを貫き、前半を17—10で折り返す。24—20で迎えた後半33分には、敵陣深くでSOガットランドが鮮やかなキックパス。左隅でキャッチしたWTBブルアがインゴールに飛び込み、勝利を決定づけた。
「このプレーオフで一人一人が1%、数%(力を)上げようと(話していた)。まずはスクラム(が良かった)。それと我慢強くできた」
プレーヤー・オブ・ザ・マッチに選ばれたSH日和佐は胸を張った。1週間前の最終節を含めレギュラーシーズン2戦2敗だった静岡に雪辱した。
POの前哨戦だった最終節で圧倒されたスクラムで優位に立った。この1週間、平島久照スクラムコーチを交えて修正を重ね、この日はスクラムで相手の反則を何度も誘った。「こちらから仕掛けられた。やってきたことは間違いじゃなかった」とPR山下裕。山下裕に代わって後半7分からピッチに立ったPR渡辺は今季初出場だったが、ジャッカルで存在感を発揮した。
阪神大震災から30年の節目のシーズン。神戸市出身の37歳、日和佐は「特別な年」と言う。リーグワンになって未勝利のBL東京にはレギュラーシーズンで28—73で大敗するなど今季2戦2敗。山下裕は「今日の勝ちは今日で終わり。また明日から新しい週が始まる」と切り替え、FB李承信は「失うものはない」と覚悟を示した。いざ、“下克上V”へ——。全力で強敵にぶつかる。(西海 康平)
○…新人WTB植田がビッグゲインで勝利に貢献した。前半27分に相手のギャップを突くランで突破口を開き、ここからFLララトゥブアがトライ。後半34分にも俊足を生かしたボールキャリーでチームに勢いをもたらした。レギュラーシーズンの第16節相模原戦で初先発してから、これで4試合連続先発。「何も考えずに思いっきりやれている」と好調の要因を語った。