阪神・岩崎が通算100S 両親の久志さん、恭子さんにインタビュー 明かされた思いは...

2025年5月18日(日)5時15分 スポーツニッポン

 ◇セ・リーグ 阪神5—2広島(2025年5月17日 甲子園)

 通算100セーブに到達した阪神・岩崎優投手(33)の父・久志さん(63)、母・恭子さん(61)がそろって本紙のインタビューに応じ、節目の数字を祝福した。取材場所は、13年ドラフトで阪神から指名を受け仮契約を結んだ静岡市内にある思い出の某ホテル。エピソード満載で息子の偉業を称えた。

 ——12年前、仮契約を結んだホテルで取材。懐かしいですか

 久志さん もう10年以上も経つんですね。早いですね。

 恭子さん 懐かしいです。

 ——100セーブの節目

 久志さん 実働12年ですか。純粋にすごいなと思いますよ。支配下では最下位指名のドラフト6位で入ってね。忘れもしないのは、1年目の高知キャンプでたまたまホテルで黒田さん(当時1軍ヘッドコーチ)に会って“息子さん良いですよ”って言われてね。今思えばお世辞じゃなかったのかなと(笑い)。

 恭子さん あっという間に来た100セーブだなと。区切りではありますけど本人はずっと通過点と言ってるのでね。本人からすればまだまだこれからで、特に気にしてないのかもしれないですね。

 ——過酷なポジションで積み上げた数字

 久志さん しんどいポジションですよね。体ももちろんですけど、ハートがハードですよね。優は動じないからね。

 ——性格を知る両親は守護神は大丈夫だと

 久志 全然大丈夫だと思いましたね。

 恭子 性格はずっと変わらないですね。

 ——普段はどんな思いで登板を見てるのか

 久志さん こないだの門別君が初勝利挙げた試合だったと思うんですけど、1アウト取った後に一瞬、目元だけ笑ってたんですよねあ、緩んでるぞ、大丈夫か、と妻にも言ってね。

 恭子さん そうだったね。テレビに向かって言ってましたね。

 久志さん その後、振り返った時には表情も締まってたから大丈夫だってなりましたけどね。

 ——表情や仕草で状態が分かる

 久志さん 昨年もね、リリーフカーから降りてきてマウンドで投げる前に“なんか体が重そうだな。これ調子悪いな”と妻にも言ってたら逆転されました。もう言わないってなりました(笑い)。

 恭子さん だから門別君の試合の時は画面に向かって夫は“おい”って怒ってましたね(笑い)

 久志さん 以前、キャンプのブルペンの映像を見てて“ちょっと後ろが小さいな”って本人にLINEしたら“今日のは背中が痛いバージョンです”って返ってきて、この野郎、ってなりました。

 ——恭子さんはどんな心境で見てるのか

 恭子さん 私は祈るような気持ちで見てますけど、夫に“今日はどう”って聞いてます。

 ——プロ入りから息子さんの変化は

 久志さん 変わらないですね。顔も言うことも変わらない(笑い)。

 恭子さん その通りですね。

 ——プロでも異色なタイプ

 久志さん 一緒に時計を買いに行っても、買うのは自分だけです。息子は“俺は時計しないから”って言って何も買わずに普通に出てきますね。頓着しないですよね。

 恭子さん ゲームぐらいじゃないですか。

 ——独特のフォームは岩崎の幼少期に初めてキャッチボールした久志さんが肘の独特の使い方に気づいたことから始まった

 久志さん あそこから何も変えないで本当に良かったと思いますね。今と全く一緒ですよ。肘の回り方が独特で腕が後ろから出てくるんです。これはいける、となりましたね。

 ——フォームをいじる指導者もいたと思うが

 久志さん 良いものは良いんだ、とみなさんに言ってました。タイガースに指名された後も、実は一度だけ球団の方にも“フォームはいじらないでください”と言ったんです。

 恭子さん それは私も覚えてます。お願いがあります、と言ってね。球団の方も“大丈夫です。いじらないですから”と言ってましたね。

 久志 あのフォームは本当に生命線だと思いますね。

 ——体作りのため小学生時代はあえて水泳をやらせた

 恭子さん まずは体作りが大切かなと思って小学校にちょうど水泳部があったのでやらせましたね。ティーバッティングの大会に駆り出されることはありましたけど、少年野球はやらなかったです。

 ——ご両親の印象に残っている試合は

 恭子さん それはもう1年目のプロ初登板(14年4月2日の中日戦)ですね。ドキドキしながら見ました。

 久志さん 手に汗握りましたね。こんなに早く1軍で投げるとは思ってなかったので。

 久志さん それはもう高橋君の復帰戦(24年8月11日の広島戦)ですね。顔が違いました。気合い入りまくってる感じでね。凄い顔してましたよ。過去一番、あんな顔は見たことなかったので。

 ——プロで10年以上できるとは想像していたか

 恭子 体もそんなに強くなかったんですが、本人の努力のたまものですよね。一度、息子から“丈夫な体に生んでくれてありがとう”と言われましたね。

 ——100セーブも通過点。これからどんなキャリアを歩んで欲しいか

 恭子さん またここからスタートだと思いますけど、100セーブは本当におめでとう、という言葉しかないですね。今まで大きなケガもなかったと思うのでこれからも元気に投げていって欲しいですね。

 久志さん 1年でも長くやって欲しいのはありまよね。40歳現役も目標にしてほしいです。もう1回、(優勝旅行の)ハワイに行きたいです。優、お願いしますね(笑い)

スポーツニッポン

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