ロッテのドラ1が忘れかけていた長所は…西川史礁「いつか絶対打てる」と暗示かけ大仕事「小学生以来です」
2025年5月19日(月)6時0分 スポーツ報知
西川史礁
◆パ・リーグ ロッテ2×ー1日本ハム=延長12回=(18日・ZOZOマリン)
容赦のないウォーターシャワーを全身に浴び、本拠で初のお立ち台に上がったロッテのドラ1・西川の目に、うれし涙が光っていた。同点の延長12回1死一、二塁、代打で登場。日本ハム・山本拓の初球を右中間に運び「小学生以来です」というサヨナラ二塁打だ。ズボンのポケットに記念球をしのばせて「もう最高。野球人生で一番です!」と声を弾ませた。
プロ2度目の代打起用。一塁ベンチから右打席に向かいながら、忘れかけていた長所を思い出した。「いつも初球から振るスタイルでやってきた。貫こう」。迷いのないフルスイングで、チーム今季2度目のサヨナラ勝ちを呼び込んだ。
3月28日のソフトバンクとの開幕戦で決勝打を放ち最高のデビューを飾るも不振に陥り、4月12日に出場選手登録抹消。2軍では打率4割2分3厘で同29日に1軍昇格したが、3日のソフトバンク戦での安打を最後に17打席音なし。軸足に重心を残すことを強く意識してバットを振り込み「いつか絶対に打てる」と暗示をかけて仕事を果たした。
西武・渡部聖、楽天・宗山らライバルに差をつけられ「自分が活躍できない歯がゆさはすごくあった」というが「そこで折れたら負け。チームの柱となる打者になりたい」と負けん気を強くした。最下位のチームとともに、どん底からはい上がる。(阿見 俊輔)