Honda R&D Challenge FL5、新フロントバンパーを富士24時間に投入。同様の狙いでSPOON SPORTSも新バンパーを採用
2025年5月29日(木)14時11分 AUTOSPORT web

5月28日、ENEOSスーパー耐久シリーズ2025 Empowered by BRIDGESTONEののST-2クラスに参戦するHonda R&D Challenge(HRDC)は、5月30日〜6月1日に富士スピードウェイで開催される第3戦『NAPAC富士24時間レース』から、743号車Honda R&D Challenge FL5に新フロントバンパーを投入すると発表した。また、ホンダ・シビック・タイプR勢では、95号車SPOON リジカラ CIVICも新フロントバンパーを投入するなど、シビック・タイプR勢は“顔”に個性が目立ちはじめた。
本田技術研究所/本田技研工業の従業員自己啓発チームであるHRDCは、2019年からスーパー耐久シリーズのST-2クラスに参戦を開始。2022年最終戦にFL5型ホンダ・シビック・タイプRをいち早く投入すると、2023年にST-2クラスチャンピオンに輝く活躍をみせている。
昨シーズンは2年連続チャンピオン獲得は叶わなかったものの、2025年の王者奪還を目指し、チームはサーキットマシンのエアロパーツ開発および製造を手掛けるVARIS(バリス)の協力を経て、耐久レースでの冷却性能とダウンフォースを両立した新フロントバンパーを開発した。
この新フロントバンパーは5月8日に行われた公式テストでテスト装着されており、効果を確認できたため第3戦富士24時間からの正式投入が決定された。HRDCとしては2019年からVARIS製のボンネットを装着しており、昨年には同社のリヤウイングを装着して冷却効率向上ノウハウやエアロダイナミクスの知見を蓄積してきたが、フロントバンパーは今回が初めての試みになるという。
「VARIS様には、2019年のスーパー耐久参戦開始から耐久レースにおける冷却効率向上やエアロダイナミクスに対するチャレンジにご協力賜り感謝しています。今回新たなチャレンジとしてフロントバンパーのアップデートを行います」と語るのは、Honda R&D Challengeのチーム代表兼ドライバーを務める木立純一だ。
「すでにエアロダイナミクスの効果は公式テストで確認済みですが、24時間耐久レースでも表彰台の中央を目指して戦い、その性能の高さを証明して参ります。HRDCは、ホンダのクルマづくりを担うエンジニアを中心に構成されたホンダ従業員チームです。我々のレースを通じた飽くなきチャレンジにぜひご注目ください」
また、シビック・タイプR勢では95号車SPOON リジカラ CIVICもこの富士24時間にあわせ新フロントバンパーを投入した。左右にカナード形状も備えるものとなっており、狙いはHonda R&D Challenge同様、冷却性の向上と空力となっている。SPOON SPORTSはSNSで「製品としての発売については、レースでの効果や性能を確認してからとなりますので公式の案内をお待ち下さい」としており、こちらも楽しみにしたいところだ。