無傷で2次予選突破決定も、森保一監督は気を引き締める「もっと高いところに我々はあると…」

2021年5月29日(土)0時37分 サッカーキング

森保一監督がミャンマー戦を振り返った [写真]=Getty Images

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 日本代表を率いる森保一監督が、28日に行われた2022 FIFAワールドカップ カタール・アジア2次予選のミャンマー戦を振り返った。

 FW大迫勇也の5ゴールなど大量10点を奪って勝利した日本代表は、2試合を残して最終予選への進出を決めた。試合後のオンラインメディア対応に出席した森保監督は、「選手たちには、ミャンマー戦だけでなく、その先の目標を見据えつつ、今日の試合を全力で戦って勝利する、成長につなげようということを話した。見てくださっている、応援してくださっているサポーター、国民の皆さんに最後まで戦う姿勢を見せながらプレーする、最後まで足を止めずにプレーしてくれたことが、いい内容になったと思います」と試合を振り返った。

 森保監督は10点を奪った選手たちに対して、「(前半は)4−2−3−1でスタートし、(後半途中から)4−1−4−1にした部分で、相手の守備が突破できなくなる時間はあったが、常に1点、次のゴールへ向かう姿勢を見せてくれました。相手が固めてきた中、そういった戦いでもどうやって相手を崩すかを、選手が積極的に自分たちで感覚を掴みながらトライしてくれました。自分たちのチーム力、攻撃力が上がったということが、将来的につながればいいと思っています。すごくトライしてくれたと思います」と賛辞を送った。

 日本代表はここまでの2次予選で、6戦全勝37得点無失点と無傷。しかし、森保監督は「結果については浮かれて、喜べるようなものではないと思っています。それは対戦国との力の差が結果的にあったと思うので。逆に気を引き締めて、もっと高いところに我々はあるとしっかり考えないといけません」と、最終予選、そしてW杯本番に目を向けた。一方、「しかし、どんな相手にもしっかり勝つ、そして無失点で相手にやりたいことをやらせず勝つことは、力の差がどんなにあっても簡単ではないです。選手が目指す基準をしっかり持って、目の前の対戦相手と今戦うことにベストを尽くすが、もっと高いところを目指している姿勢を示してくれたことは、監督として嬉しいです」と、足元をすくわれずに進んでいることを評価した。

 リードを大量に広げた後も攻撃の手を緩めなかったことについては、2つの理由を挙げている。

「理由は2つあって、まず見てくださっている方々に元気や勇気、励ましのメッセージを届けたいと私は思っていますし、選手も思っていると思います。コロナ禍や自然災害のなか、大変な思いをしている国民の皆さんはたくさんいると思う。観てくださっている方に、最後までチーム一丸となって戦う姿を見てもらい、励ましにつながるよう、選手もプレーしてくれていると思う。緩めるなという言葉を私は発しているが、選手たちも声をかけあっていることが監督としてすごく嬉しいです」

「もう一つは、我々の成長にもつながるということを選手たちが主体的に、最後まで切らさずにアグレッシブに戦うことを実践してくれています。相手の守備を崩すなど、どんな相手と戦うにしても、自分たちの成長がそこにあると、選手たちもテンポ、テンションを緩めずに戦ってくれていることは今後の成長、血となり肉となると思ってプレーしてくれていると思います」

 続けて森保監督は、2次予選での収穫について語った。

「戦術面の部分でも、選手のメンタル面の部分でも収穫があったと思います。メンタル面では、どんな相手と戦う時もまずは自分たちがどういう基準、思いを持って戦うことが大切かを、選手たちがやり続けてくれたこと。それは、残る二次予選、最終予選、世界の強豪と戦うとき、相手あっての試合ですが、自分たちの力を出し切ることが大切だと、どんな戦いでも共有できるということがメンタル面の収穫だと思います」

「戦術面では、4−1−4−1などにもトライして、今後の状況で使うオプションができたこと。攻撃面では自分たちが保持しながら、できるときは速攻、遅攻の時は相手を確認しながら点を取れたので、選手の互いの感覚を合わせる共有、攻撃のイメージは共有できたと思います」

「最終予選で五分五分の打ち合いになる試合もあるかもしれないが、相手が守備を固めてカウンターを受ける試合もありました。インテンシティも上がる中、カウンターに注意しながら戦えたので、相手がある中でもしっかりリスク管理しながら守備ができるように、チームで共有できました。あとは切り替えの部分。今日も点差が開いた中でも攻守の切り替え、互いに関わる部分は今後に生きると思います」

 最後に森保監督は改めて、格下が相手でも最後まで緊張感を持って戦った選手たちの姿勢を称えた。

「2次予選は結果と内容を振り返ると、勝って当たり前の試合でした。ですが、W杯での目標を見据えた中、対戦相手がどこでも責任の重さを感じながら戦う部分の感覚は、毎試合出ていました。今日も結果は10−0で、周りから見ればプレッシャーもかからないゲームだろうというところでも、いい緊張感を持って臨めたと思うので、それがW杯への道での緊張感なのかなと思います」

「点差が開いた部分での戦いは、選手が頑張り、高い基準を持ってプレーをしてくれたからです。力の差が見えたかもしれないが、アジア全体が強くなるためには切磋琢磨する部分が日常からあればいいなと感じる部分でもあります」

サッカーキング

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