【日本ダービー】「今までの坂路の調教では一番良かった」マスカレードボールが無理せず自己ベスト更新 3戦3勝の左回りで期待

2025年5月29日(木)6時0分 スポーツ報知

坂路の併せ馬で自己ベストをたたき出したマスカレードボール(右)(カメラ・安藤 篤志)

◆日本ダービー追い切り(28日・美浦トレセン)

 クラシック2冠目の第92回日本ダービー(6月1日、東京)の最終追い切りは28日、東西トレセンで行われた。美浦・坂路では皐月賞3着のマスカレードボールが52秒3の自己ベストをマーク。29日に枠順が確定する。

 無理せず叩き出した自己ベストが状態の良さを表していた。マスカレードボールは美浦・坂路でレッドベルダンス(3歳1勝クラス)を4〜5馬身追走。理想的な加速ラップを刻みながら52秒3—11秒8で半馬身先着した。手塚久調教師は「動きも時計も今までの坂路の調教では一番良かったと思っている」と0秒8更新した最終追い切りに手応えをつかんでいた。

 ホープフルSで11着と大敗したことで、今年に入って調整方法を見直した。「1週前にWコースで長めにやって、当週は坂路という調整でいい方に精神状態が向いているので、今回も同じようにしたというところです」と意図を説明した。

 2歳時にリステッドのアイビーS、3歳では共同通信杯を勝って皐月賞は3着。世代トップクラスの実績を残しているが、トレーナーはまだ全力を出し切っていない感触を抱いている。「能力はあるけど自分から出したがらないというのがあるし、前回でもレース後の息遣いが普通の追い切りより荒れていなかった。こういうことは能力のある馬にはよくあること」。日本ダービー以外の牡牝クラシックを制している指揮官の高い評価が、世代の頂点に立つ可能性を示している。

 不向きと考えていた中山から、3戦3勝の左回りへ。「もともと左手前が好きで、調教でも左手前で走るパーセンテージが多い。それに器用ではないところがあるので、東京コースがよりいいのは間違いないと思います」。クラシック完全制覇に向けて、手塚久師の期待は膨らむばかりだ。(西山 智昭)

 マスカレードボールとコンビを再結成する坂井は、栗東トレセンで共同会見に出席した。自身は騎乗していないが、美浦での最終追い切り後に手塚久調教師と連絡を取り、状態を確認。「非常に良かったと聞いています」と満足げな表情を見せた。

 先週は美浦で追い切りに騎乗。Wコースで3頭併せを行い、6ハロン84秒5—11秒3と力強く伸びた。この日、改めて「1週前ということで最後動かすイメージで。共同通信杯の前と同じ感じで、変わらずきているなと思いました」と好感触を示した。

 共同通信杯は自らが手綱を執って勝利、皐月賞でも3着と、世代の頂点へ期待が膨らむ一頭。坂井は「結果を求められての依頼だと思います」ときっぱり。「何とかいい結果を出して、ダービージョッキーの称号を得られたらいいと思っています」と力を込めた。(水納 愛美)

スポーツ報知

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