【日本ダービー】「一段も二段も上がった」クロワデュノールが皐月賞2着からの逆襲へ

2025年5月29日(木)6時0分 スポーツ報知

北村友を背にクロワデュノール(左)は併せ馬で躍動(カメラ・高橋 由二)

◆第92回日本ダービー・G1(6月1日、東京競馬場・芝2400メートル)

 第92回日本ダービー・G1(6月1日・東京)で、皐月賞2着からの逆襲を狙うクロワデュノールが28日、最終追い切りを行った。滋賀・栗東トレーニングセンターのCWコースで追走先着し、動き1位、本紙最高のG評価。主戦の北村友一騎手(38)=栗東・フリー=も斉藤崇史調教師(42)=栗東=も、単勝1・5倍の断然1番人気で初黒星を喫した前走からの大幅な上積みを強調した。きょう29日に枠順が決まる。

 逆襲の時は来た。道中で不利を受け、初黒星を喫した皐月賞2着から世代の頂点だけを見据えてきた。クロワデュノールが栗東・CWコースで黒く光る馬体を弾ませた。

 デビューからコンビを組み続ける北村友を背に、ホーリーブラッサム(3歳1勝クラス)を2馬身追走し1200メートル82秒8。最後の直線は内に進路を取るとギアチェンジ。瞬時に相手をかわし、ラスト200メートルは11秒2とシャープに伸びて、余裕を持って頭差先着した。「馬自身が整っていて、無駄のない走りをしていた。順調です」と北村友の言葉も弾んだ。

 順調度が違う。休み明けの今年初戦だった皐月賞は、やや馬体が細く見え、陣営も馬体重に注意を払いながらの調整だったが、1度使われたことでボリュームアップ。加減することなく思い通りにメニューを消化し、万全の仕上げを施された。「皐月賞は難しい調整過程で走れる態勢は整ったと思いましたが、やっぱり1回使って今回の方がいい。動きも反応も一段も二段も上がった感じ」とうなずいた斉藤崇調教師。鞍上も「皐月賞の時と比べると、心も体も大きく緩んでいなくて、ずいぶん良かったと思います」と手応えをにじませた。

 デビューから2戦続けて東京で勝利しているように、陣営の見立てでは右回りより左回りの方がよりパフォーマンスを発揮できる。コース形態がトリッキーな中山から、コースが広く直線の長い東京へのコース替わりは歓迎。400メートルの距離延長にも「東京の2400メートルは、中山2000メートルよりもいい方に向いてくれると思う」と鞍上は太鼓判を押した。

 「正直、デビュー前から文句をつけるところがなくて、総合力の高い馬でしたが、全体的に良くなっている。馬を信じて、自分のことを信じたい」と決意表明した北村友。屈辱の敗戦を糧に、3歳馬最強の座を奪い取る。(戸田 和彦)

皐月賞前の体と今の体では全然違う

 ◆斉藤崇師に聞く

 —クロワデュノールの最終追い切りは、栗東・CWコースで1200メートル82秒8—11秒2。動き、雰囲気はどうだったか。

 「先週までに、もう大丈夫だなというところまで確認できている。競馬に向けてダメージが残らないように。動き出した反応、抜け出していくときの動きもずいぶんしっかりしてきたなという印象です」

 —皐月賞と比べて。

 「皐月賞前の体と今の体では全然違うという印象を受けますし、体重もおそらく10キロくらい増えると思う。体的には良くなってきている」

 —東京2400メートルへの見立ては。

 「デビュー前からここを目標にやってきた。(2戦2勝の)東京コースは心配いりませんし、血統的にもお父さんがキタサンブラック。幅広い距離で活躍した馬なのでこなせると思う」

 —意気込みを。

 「ホースマンみんながダービーを目指していますし、勝ってみたいレースのひとつ。皐月賞の前は、(調整が難しく)ずっとしんどかったというかプレッシャーもあった。今回は本当に順調に来られたので、ジョッキーと馬を信じるだけ」

スポーツ報知

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